今月に入りアマミノコギリクワガタの羽化が始まりました。
写真は最新羽化の72ミリから73ミリの大型の水牛タイプのオスです。
この種類は、日本に生息する最大のノコギリクワガタで太く湾曲したアゴがカッコいいので個人的に大好きです。
※過去にお客様から80ミリの羽化報告があります。
また、日本に生息するノコギリクワガタの中で最も休眠期間が長く、寿命も長いので上手く飼育すると1年以上生きてくれる事が有ります。
因みに自己記録は、天然個体を越冬させて初夏まで生きさせた事が有ります。
●今回の個体のエサ交換は下記の通りです。
- 1本目:ブナ菌糸ビン550cc
- 2本目:ブナ〃〃850cc
- 3本目:マットボトル850cc
※3本目は終齢で20gを大きく超えるオスの場合、1500ccでも可。
菌糸ビンからマットへの切り替え飼育の理由は、次のとおりです。
この種は、大型なので他の亜種に比べて成長速度が遅いと言われていますが二齢までに1本目の菌糸ビンに入れると短期間で飛躍的に大きく成長させる事が可能です。
ただし、その一方で終齢で暴れと呼ばれる掻き混ぜ行動を起こしてしまい激縮みして小型化の原因になる事が多いです。
※暴れを起こすと菌床の白い部分が数日で無くなってしまいます。
虫吉では、前半だけ菌糸ビンを与えて大きく育つ要素がある終齢まで育ててからマットボトルへ切り替えて交換頻度を落としてストレス痩せを防止しています。
一般的な添加発酵タイプと異なり、ボトル内で残留添加物の腐敗に伴う発酵ガスや発酵熱が発生しないので強く押し固めても幼虫に安心です。
(ガス抜き不要、加水不要です。)
劣化が遅く、持ちが良いので固く詰め込んでおくとアマミノコギリの場合は、確実に3ヶ月半から4ヶ月に1回の交換頻度に抑える事ができます。
★自身でボトルにお詰めになられる際に、詰め込みが弱いと直ぐに緩んで交換頻度が上がるだけでなく、肥大化した蛹室を作ってオスのアゴズレや羽化不全のリスクが上がってしまいますので注意が必要です。
なお、写真の個体の出品は来月以降になると思います。
これから、羽化シーズンを迎えますので面白いサイズが出てきたら紹介したいと思います。