先日から羽化が始まって出品中のヤマトサビクワガタの羽化状況です。
このサイトで5月に爆産の紹介をした幼虫達が羽化を迎えました。
飼育も手軽で無添加虫吉マットを550ccボトルに固く詰めて交換無しで羽化させました。
※木製プレスが有ると簡単に強く詰める事が出来ます。
詰め込みが弱すぎると乾燥しやすくなったり、緩みやすくなって生育トラブルが多くなるので注意が必要です。
元々、雌雄共に20ミリ前後の大きさですが今年は概ね25ミリ前後の大型個体が羽化しています。
ヤマトサビは、徳之島のみに生息する固有種で国内に亜種が存在しません。(学名がDorcus japonicusで如何にも日本風です)
この種は、体の微毛に泥を付着させて外敵に見つからない様にする忍者みたいな面白い特徴があります。
動きも少なく、余りエサを食べない事が多いですが季節によっては結構食べるのでエサ切れやエサの腐敗にはご注意ください。(また乾燥にも注意してください。)
ご報告では輸入品のゼラチン質が強いゼリーだと上手く食べる事が出来ない様ですのでご注意ください。(メスのコンディションが落ちて産卵失敗の原因になります)
長期飼育や産卵には国産昆虫ゼリーをお勧めします。
残念ながらこの種は、近年、条例により天然個体の採集が禁止になりました。
流通量が少ない、貴重な種類になってしまいましたので繁殖品の取り扱いになります。
お世話になっています。
採集禁止は生息数の関係上なのでしょうか。
条例ができてしまったので仕方ない部分もありますが、これ以上採集禁止種が増えないようにマナーや節度ある採集を心がけていきたいですね。
ユウさたん様
いつもコメントありがとうございます。
確かに現在、採集禁止の動植物は九州の南西諸島や小笠原諸島でも多く見られます。
乱獲による数の減少やその島にしか生息しない(世界的にも珍しい)固有種の保護の目的がメインです。
但し、最近は自然ごと根刮ぎ採取されたり破壊される事も問題になっています。
朽ち木割採集(材割)、土ごと(自然の一部を丸ごと)採取等々です。
只でさえ希少な生き物の生息源を奪って行く野蛮な行為という事で今年の9月の地元の新聞でも紹介してありました。
※私は、地元で大きなクヌギの木が悪質な材割採集家によりドンドン削られて行き最後は鉛筆の先端のようになって枯れてしまったのを見て失望した経験が有ります。
私たち虫吉は現在、クヌギやコナラの森を作っておりますが将来同じ様な事にならないかが心配です。
恐らく、島でも同じ様なことが起こっていたり、現地の人達も同様の感情を持っておられると思います。
自然下での幼虫採取を控える等、何事も節度が必要だと思います。