ヤマトサビクワガタの産卵セットの組み方(繁殖方法の紹介)

ヤマトサビの飼育例

本日、九州北部も梅雨入りして午前中は蒸し暑く、午後からは雨の一日でした。

これからの季節(6から8月)は、繁殖に最適なシーズンになります。

今日は、徳之島に生息する珍種の代名詞、ヤマトサビクワガタの産卵方法を紹介したいと思います。

先ず、ポイントは、マットだけでなく産卵木(朽ち木)の材質も重要な事です。

また、セットから割り出し(幼虫採取の事)まで普通に2から3ヶ月ほど掛かってしまい忘れた頃に幼虫が大量に出て来る事が多々ある事です。

以上の事を踏まえ『やや柔らかめ(言い換えると程良く硬め)』の朽ち木の準備が必要です。

最初から軟材(柔らか過ぎて手で裂ける朽ち木:スルメ材ともいう)は、マットに長期間埋め込んでいる間にフニャフニャの腐葉土質に朽ちてしまうので避けてください。

朽ち木を加水します

画像は、ヤマトサビに適した固さのコナラ材(画面上)とクヌギ産卵木Mサイズ(画面下)をバケツにいれて加水しています。

※案外、選り好みをするので保険の為に異なる樹種の物を使用しています。

朽ち木の加水時間を短縮

適当に水が溜まったら漬け物石(2から4キロ用の物で十分です)を乗せて重しをします。

※水を入れたペットボトルが最も手軽です。

これで直ぐに水が染み込み加水時間の短縮が可能です。

30分もあれば加水が完了します。

時間がない方に超オススメテクニックです。

注意)水に浸かり過ぎるので絶対に1時間以上の加水を避けてください。

朽ち木の日陰干し

日陰干し(水切り)の様子です。

逆さまにしたカゴの上に置くと水切れが早くなります。(雑虫予防にもなります)

約6から8時間(概ね半日ほど)日陰干しをして余分な水分を切ります。

※白いカゴは、近所の八百屋のおじさんに頂いたものですがザル状になっていれば何でも構いません。

樹皮を剥がします

樹皮を完全に剥がします。

ステーキナイフを使うと楽です。(安価な物で構いません)

※向かって右の朽ち木にある1センチ前後の白い丸い部分は、キノコのコマ菌を打った後に伏せるフタです。そのまま使用しても大丈夫です。

産卵マットを固めます

コバエ防止ケース(中)産卵マットを入れて底の5から7センチの部分だけ木製マットプレスでカチカチに固めます。

※画像の様に玄関マットや雑誌、古新聞などを下敷きにして作業を行うと飼育容器の割れ防止になります。

朽ち木を入れます

飼育ケースは上に行くほど幅が広がるので上記の様に2本の朽ち木が上手く収まる迄マットを固めて入れます。

上の写真の様に木と木の間にメスが入り込める隙間を作るのがポイントです。

隙間に押し込みます

画像の様に木と容器の間に隙間が出来ない様に軽く手で押し込みます。

上の部分は、カチカチに固める必要はありません。

産卵セット完成

完全に埋め込んで完成です。

産卵セット(真横から)

横から見た画像です。(綺麗に朽ち木が埋め込まれています)

※飼育容器の傷は、何年も使って年期が入っている為に出来た物です。

お見苦しくてスミマセン(汗)

ペアリング中

1週間ほど前からBeケース(ミニ)でペアリング中のペアです。

背中の微網に泥を付着させてサビ色になるのですがダニ取りマットを入れているので一時的に面白い色になっています。

この種類は、基本的にオスとメスが仲良しで喧嘩をしないので常時同居飼育が可能です。

因に小さな容器でペアリングさせた方が早く産卵する可能性があり効果的です。

ペアを産卵セットに投入

ケース内には、プチエサ皿に国産プレミアム昆虫ゼリー(イエロー果汁)をセットしています。

※エサ皿はお好みで大丈夫です。

割り出し迄に2から3ヶ月掛かる事もあるので気長に待つしかありません。

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