クチノエラブノコギリクワガタの産卵セット

クチノエラブノコギリの産卵セット今回は、クチノエラブノコギリクワガタの産卵セットの紹介をしたいと思います。

鹿児島県の口永良部島(屋久島の西方沖の島)に生息する離島産のノコギリの亜種です。

それでは、簡単な説明をします。

天然個体の場合は、直ぐに繁殖が可能です。

ただし、口永良部島の火山活動の影響で2015年6月時点では、飼育品しか出回っていない種類なので羽化して数ヶ月経過して活動を開始した(後食済み)ペアを繁殖に用いる必要が有ります。

オスのメス殺しが発生する事があるのでセットを組む4から5日ほど前から下記の方法でペアリングをさせる事をお勧めします。

アゴを縛ってペアリング
画像は、オスのアゴを園芸用針金(ネジネジ)で縛った状態でペアリングをさせている様子です。

この状態で4から5日程度飼育するだけで交配が完了します。

※ハンドペアリングと異なり常に観察しなくて良いので楽チンです。

●画像の飼育用品は、下記のとおりです。

Beケース(ミニ)、カマボコ型エサ皿(ツイン)、イエロー果汁ゼリー・ブラウン黒糖ゼリー、ダニ取りマットです。

※エサ皿は、お好みの物で構いません。

クヌギ産卵木Mサイズ先ず、産卵木(朽ち木)を用意します。

※画像は、クヌギMサイズ(九州産)です。

マットに1本でも大丈夫ですが2本使った方がケースへの収まりが良いです。

加水します
朽ち木をバケツに入れて加水している様子です。

画像の様に水に浮かんでしまい水が染み込むまで時間が掛かったしまうので、時間短縮の為に次ぎに紹介する方法を行ってください。

漬物石で重しをします
上から漬物石で重しをして時間短縮をしている様子です。

※レンガやブロック、水を入れたペットボトルでも代用が効きます。

ブクブクと物凄い泡と共に水が染み込んでいるのが分かります。

この方法でしたら約30分程度で加水が完了します。

※1時間以上漬け込まないで下さい。

カゴの上で日陰干し
加水が完了したらひっくり返したカゴ等の上に置いて日陰干し(水切り)をします。

カゴに乗せる理由は、宙に浮かす事で水切れや乾燥も早くなるからです。

晴れた日でしたら、6時間程度の日陰干しで大丈夫です。(曇りの日は8時間程度です。)

※雨の日の加水は、極端に水切れが悪くなるのでお勧めしません。

樹皮を剥ぎます
日陰干しが完了したらステーキナイフで朽ち木の樹皮を剥がします。

※ステーキナイフは、安全かつ簡単に剥がせますのでオススメです。

樹皮は完全に剥がしてしまって問題有りません。

木製プレスで固めています
コバエ防止ケース(中)に産卵マットを入れて木製プレスで固めている様子です。

底の部分に厚さ5センチほどのカチカチに固めた層を作るイメージです。

その際に飼育容器の底を割らない様に玄関マットの様なクッション性が強い物を下に敷いて行うと良いです。

※何も敷かずにガツガツと押すと容器の底の部分にヒビが入ってしまう事が有ります。

ケースに朽ち木を置く
固く詰めたマットの上に樹皮を完全に剥がした朽ち木を横向きに置きます。

※2本用いる場合は、縦向きに並べます。

マットを被せます。
その上から残りのマットを被せます。

その際に画像の様に隙間が出来ない様に軽く手で押さえると良いです。

注)ここでの作業では、絶対にカチカチに固めないでください。

肝心要の底の部分が酸欠状態になってしまう恐れがあります。

完全に埋め込んで完成
完全に埋め込んで産卵セットの完成です。

※マットは、1セット分でちょうど1袋(4リトル)を使い切れます。

メスを入れています。
最初に説明したペアリングが完了したメスをセットのケースに入れます。

※3週間経過して飼育容器の底や側面に卵が見えない時だけ、再度アゴを縛ったオスを4から5日間だけケースの中に直接投入します。

画像の飼育用品は、クヌギの落ち葉、プチエサ皿、国産プレミアム昆虫ゼリー(ホワイト高タンパク)です。

割り出しの様子を紹介した記事はコチラ>>>