9月になって朝晩が過ごしやすい気候になって来ました。
今日は、久し振りに晴れの良い天候でしたので本土ヒラタクワガタ(天然採集品)の産卵セット(産卵木をセッティングした容器の略称)を組んでみました。
因みに繁殖は、梅雨入り前後(5月下旬頃)から9月上旬くらいまでに行うと成功しやすいです。
ヒラタクワガタの産卵に最適なクヌギ産卵木(Mサイズ)です。
※爪がブスッと刺さると柔らか過ぎなので少しだけ柔らか目という微妙な表現の硬さになります。(若干硬めでも可)
※今回は、1本だけの使用ですが実際は、2本使用した方が飼育容器への収まりが良く、産卵効率も上がると思います。
バケツに水を入れて加水しています。
画像の様にプカプカと浮かぶので次の写真で紹介する方法を行うと時間が短縮出来ます。
画像では分かりにくいですが上から漬物石で重しをして一気に加水時間を短縮中です。
※漬物石が無ければレンガやブロック、石、水を入れたペットボトルや洗面器などでも代用が出来ます。
加水時間は、概ね30分程度で構いません。
※長時間、水に漬け込むと水切れが悪くなるので避けてください。
加水後、水から上げて日陰干しで水を切ります。
※今回は午前11から午後18時まで(7時間)干しました。
画像の様にカゴの上に乗せると水切れも早く済みます。
ステーキナイフを使って樹皮を全部剥ぎます。
コバエ防止ケース(中)に産卵用マットをいれます。
※固めない状態で容器の4分目ほど入れるのがコツです。
木製マットプレスで底の部分の層をカチカチに固めています。
強く押した際に飼育容器が割れない様に下に段ボールの切れ端を敷いています。
※雑誌や新聞紙の束、玄関マットでも代用が効きます。
固め終わった状態の横からの写真です。
5センチ前後の固めた層ができます。」
※この部分にも産卵するので少し分厚くなっても構いません。
固めたら上に樹皮を剥がした朽ち木を入れます。
※2本使用した場合は、縦向きに2本並べると良いです。
上から残りのマットを被せて完全に埋め込みます。
手で軽く押さえて側面の隙間を埋めます。
※上の部分をカチカチに固めると酸欠を起こすのでご注意ください。
完全に埋め込んでセットの完成です。
横から見た画像です。
深さや底の部分の面積も必要なので飼育ケース(中)が最適です。
ペアとエサの昆虫ゼリー(ワイド高タンパク)を入れた参考写真です。
(ワイドカップ1つ穴エサ皿を入れていますが、エサ皿はお好みで)
※画像は、イメージが分かりやすい様にオスも入れていますが、天然採集品(樹液採集品)でしたらメスのみでも産卵可能です。
ペアを一緒に入れた場合は、長く同居させ過ぎるとメスが殺されてしまう恐れが有りますので3日程度で一旦オスのみ別の飼育容器に移して様子を見てください。
秋や初夏の常温飼育の際、朝晩の冷え込みで活動が止まってしまう事も御座います。
その場合は、日没の時間帯だけでもセットの容器を大きな段ボール箱や発泡スチロール箱(側面に通気口を空けた物)に入れて冷え込み対策をされると良いです。