本日は、スジクワガタの産卵セットの紹介をしたいと思います。
屋久島産の亜種も同じ方法で大丈夫です。
少しだけ標高が高い場所に生息していますので低温に強く飼育しやすい種類です。(但し、高温には注意が必要です。)
繁殖は、常温飼育の場合、5から10月上旬くらいまで可能です。
それ以外の季節は、暖房で加温が必要です。
産卵可能な温度は23から28℃くらいを目安にしてください。
繁殖品の場合は、羽化して2から4ヶ月経過したら可能です。
常温飼育の場合は、一旦低温で冬眠させて翌年の初夏からセットを組むと確実です。
※但し、天然個体(樹液採集品)は、コンディションの事を考えると直ぐの繁殖をお勧めします。
それでは実際の飼育方法を紹介した致します。
※下記の説明は、過去に数名のお客様からご報告いただいた爆産内容と当店が実際にベストだと思う方法を融合(コラボ)させた物です。
使用する主なアイテムの紹介です。
- 飼育容器:コバエ防止飼育ケース(中)
- 昆虫マット:無添加虫吉幼虫マット(または、成虫用)4リットル
- 朽ち木:クヌギ産卵木Sサイズx3本
- 国産プレミアム昆虫ゼリー 他。
産卵木は乾燥しているので最初にバケツ等に入れて加水を行う必要があります。
プカプカと浮かんで水が染み込みにくいので重しをして沈めた方が早く作業が完了します。
上から重しをして沈めている様子です。
※画像は漬物石を使用していますが、石やレンガ、水を入れたペットボトルや洗面器など何でも構いませんので沈めた方が早く加水が完了します。
約30分前後の加水時間で十分です。
※水切れが悪くなるので1時間以上の加水は避けてください。
加水が完了したら日陰で干して余分な水を切ります。
日陰干しの時間は、季節や天候にもよりますが概ね6から8時間で大丈夫です。
※画像の様に逆さにしたカゴやザルの上に乗せた方が早く水が落ちます。
水が切れたら樹皮を剥がして行きます。
画像の用にステーキナイフを使うと最も安全で早く作業する事が出来ると思います。
画像の様に樹皮は全部綺麗に剥がして大丈夫です。
飼育ケース(中)に無添加虫吉幼虫マットを入れます。
固めない状態で3から4割くらい入れて一旦止めます。
次にステンレス製プレスで底の部分を固めます。
押さえ付ける際にケースの底が割れない様に緑色の玄関マットを下に敷いています。
※古雑誌や電話帳、四つ折りにした新聞紙の束など何でも構わないので下に敷いておけば容器の底の割れのリスクが減ります。
固めた終わったら上に朽ち木を1本だけ横に入れます。
※ここで用いる木は、一番太めの物を使用すると良いです。
上からマットを被せて完全に埋め込んでください。
※ここでは、全部使い切らない様にしてください。
軽く手で平らになる様に整えます。
その上に残り2本の朽ち木を2本入れます。
画像は縦向きに入れていますが、樹皮を剥がしているので横向きでも入ると思います。
※横向きの場合、1本は右寄せ、もう一本は左寄せといった感じで互い違いにして朽ち木間の隙間を作るとすると効果的です。
残りのマットを全部入れて手で隙間を埋めます。
隙間を埋める程度でカチカチに固める必要はありません。
画像の様に上に乗せた2本の朽ち木が軽く埋まって頭が出ている感じで大丈夫です。
※3本の朽ち木を1本は完全埋め込み、残りの2本は完全に埋まっていない「面出し」の状態になっている事になります。
飼育容器一杯一杯の結構なボリュームのセットになりますが小型種なので脱走の可能性は低いです。
容器にペア(オスとメス)を一緒に入れてセットの完了です。
小型で大人しい種類なので同居させても大丈夫です。
※ケース内には、クヌギの落ち葉、プチエサ皿x2個、イエロー果汁ゼリー、ホワイト高たんぱくゼリーを入れています。(エサ皿はお好みで構いません。)
割り出しは、季節や気温にも左右されますが1.5から2ヶ月経過してからでも大丈夫です。
※幼虫も小さいので早く割りすぎると潰すか割り残しが多くなってしまいます。
・割り出しを紹介した記事>>
スジクワガタは、何が気に入らないのかわからないですね。今年は、惨敗でした。記事を参考にして来年また、チャレンジします。
ひで様
いつもお世話になっております。
クワガタ工房 虫吉です。
スジクワガタは、夏に産卵セットを組んだと仮定すると秋までエサだけを与えて割り出しを先延ばしにされた方が結果がついて来る事が多いです。
初齢幼虫や卵も小さいので割り出した後の割りカスの方から多くの幼虫が出て来る事があります。
宜しくお願い致します。