今日(2016年2月23日)の福岡県福津市は、早朝に雨が上がった後、日中は晴れて暖かい一日でした。
※近所の宮地嶽神社では、航空会社のCMで流れている「光の道」を見る為に沢山の人が押し寄せていたそうです。
毎年10月と2月に数日だけ神社の階段から真っ直ぐに海まで伸びた道と夕陽が重なって光の道に見えます。
今日は、夕方から昨年末に産卵セットを組んだ天然スジブトヒラタクワガタ(奄美大島産)の割り出しを行いましたので紹介したいと思います。
少し分かりにくいですが飼育ケースの側面から見える初齢です。
※今回は、コバエ防止ケース(中)、産卵用マット、ナラ材をセットに用いました。
このタイミングで割り出しを行うとちょうど良いです。
余り長く放置すると親メスが幼虫を捕食してしまいます。
容器を慎重にひっくり返して出てきた幼虫です。
初齢と一回り大きな二齢がメインです。
こちらは、卵です。
大きさは約2から3ミリ程度ですが孵化が近づくにつれて徐々に丸みを帯びて大きく膨らんでいきます。
※卵の中から幼虫の形になっているのが透き通って薄っすら見える事もあります。
画像の2匹の幼虫は、どちらも初齢ですが上は成長した状態で下は孵化して間もない若い状態の幼虫です。
孵化したタイミングで大きさも全く異なります。
こちらは、二齢(左)と初齢(右)です。
二齢は、脱皮して間もないので大きさだけを見ると余り変わりませんが頭部は何倍も大きくなっています。
脱皮したばかりの幼虫は、胴体が小さく頭デッカチの状態です。
ナラ材から出てきた幼虫たちです。
スジブトヒラタクワガタは、マットと朽ち木の両方に産卵します。
使用したマットと朽ち木片(割りカス)は、小さな卵と初齢が残っている可能性が高いので再び飼育容器に戻します。
約3週間から1ヶ月後に再びひっくり返して幼虫を回収すると良いです。
※卵は、管理用カップで個別に保管するよりも画像の割りカスの中に埋め戻して孵化後に回収した方が管理が楽です。
(卵が生きていれば普通に孵化しますので是非お試しください)
今回は、幼虫15匹と卵が11個出てきました。(天然個体にしては、上出来です)
※卵は、割りカスと一緒に飼育ケースに戻して保管中です。
一時管理用のカップには、無添加虫吉幼虫マットを入れて4から7日ほど傷や虚弱の有無を見極めるために養生させます。
その後で二齢になった物からクヌギ(ブナも可)の菌糸ビン550ccもしくは無添加マットボトル850ccに入れます。
※割り出し直後や初齢のボトルへの投入は、お勧めしません。
こちらは、目に見えない真菌の仲間が幼虫の体内に入り込んで発症するとされるブヨブヨ病に感染した幼虫の参考写真です。
飼育容器内の微生物のバランスが崩れる事で発症しやすくなる傾向があります。
体内に入り込んだ真菌は、腸内で増殖し続けて腸内の栄養吸収を阻害したり、腸内の善玉菌を死滅させてしまい成長できなくなって致死率が100%になってしまいます。
菌糸ビン投入の際は、十分にご注意ください。
昨年天然のスジブトヒラタクワガタ
を購入しました。
しかし、メスが産卵してくれません
でした。
今メスは越冬中です。今年繁殖を頑張ろうと、思います。
スジブトヒラタクワガタの産卵の
コツ教えて下さい。
松中嵩市様
いつもお世話になっております。
コメントありがとうございます。
スジブトヒラタは、朝晩の気温が下がって来ると休眠状態に入って産卵しなくなるのでお盆以降は、夜間のみ発泡スチロール(空気穴空き)に飼育容器を入れて温度対策をされると効果的です。
※上記の方法は当店でも行っていいます。
気温が下がるとヒラタクワガタやオオクワガタ等の複数年の寿命を持つクワガタは、極端に産卵効率が落ちるので何らかの対策が必要です。
飼育等でご不明な点が御座いましたらお気軽にお問い合わせください。
宜しくお願い致します。