九州北部も先週末(6月4日の虫の日)に梅雨入りしてこれから本格的な昆虫のシーズンを迎えようとしています。
昨日は、曇り空の蒸し暑い一日だったので早速、夜間の昆虫採集(昆虫ウォッチング)に出掛けました。
但し、樹液の出ている木も少なくイマイチだったのですが初夏を感じさせてくれる光景を見る事が出来ました。
画像は、栗の木(ヤマグリ/シバグリ)の樹液に集まったコクワガタの大型のオスです。
何故かヤマグリは、クヌギよりも早く樹液を出すので発生初期のコクワやヒラタが集まっている事が多いです。
※この木は、大きな樹洞も空いており数年前はオオクワのメスもいました。
画像は、昨日(6月8日)の夜間に撮影した物ですが今日も蒸し暑いので時間があれば帰る途中に立ち寄ってみたいと思います。
因に画像の個体は、越冬個体(昨年の夏に活動をして更に年を越した旧成虫)なので写真だけ撮ってそのままにしておきました。
梅雨の昆虫の代名詞といえば『マイマイカブリ』です。
この時期から発生するカタツムリやミミズなどを補食する為に姿を現しますが樹液も吸います。
これからの季節の採集時によく目にしますがお尻から刺激性が強いガスを放出しますので触らない様にしておいてください。(皮膚に掛かると痛いです)
今日は、産卵セットの割り出しも行ったので、ついでに紹介したいと思います。
こちらは、4月にセットしたクロシマノコギリクワガタの産卵セットです。
既にケースの底から初齢と二齢も見えます。
※産卵用マット(菌床強化配合)を使用しています。
▶詳しい産卵方法はコチラ>>>
飼育容器を引っくり返した様子です。
未だ初齢がメインですがメスが幼虫を補食してしまわない様に早めの割り出しです。
マットから出てきた卵です。
大きさは、約3ミリ前後ですが既に孵化間近の物も有りました。
(孵化が近い卵は内部に薄らと幼虫のシルエットが見えます)
卵は、確認出来た分で18個でした。
※卵は、マットの小さな塊や朽ち木にも残っていると思いますのでもう少し多くなるかもしれません。
出て来た卵は、そのまま割りカス(割り出した後のマットや朽ち木)と一緒に飼育容器に戻して3週間から1ヶ月後に再び引っくり返して回収をされると管理も楽で割り残しも少なくなります。
朽ち木から出て来た幼虫です。
食痕(食い進んだ痕)を残して内部まで食い進んでいました。
全部で画像の20匹の初齢と18個の卵(割りカスと一緒に飼育容器に戻し済み)が出て来ました。
一時管理用カップには、画像の様に幼虫マットを入れてフタを閉めて最低でも4から5日ほど養生させます。
その後、出来れば二齢まで育った物から順次菌糸ビン550cc(クヌギまたはブナ)に入れると良いです。
ぶっちゃけ二齢になるまで待っても大丈夫です。
※理由は割り出し時に傷付いたり、成長出来ない虚弱な幼虫を見極める為です。
これからの成長が楽しみです。