週末の九州北部(福岡県福津市)は、生憎の雨模様で少し肌寒い一日です。
10月も下旬なので週明けから一気に涼しくなり秋が深まりそうです。
今日は、夏に組んだ離島産ノコギリクワガタの産卵セット(産卵木をセットした容器)の割り出しを行いましたので、その様子を紹介したいと思います。
※季節、気温、個体差にもよりますが産み出しが遅い事が多いので少し長めに引っ張りました。
画像は、8月に組んだクロシマノコギリクワガタのセットの底の様子です。
※沢山の初齢と二齢が見えます。
●使用した用品は、下記のとおりです。
◆詳しいセット方法を紹介した記事>>>
引っくり返してみると表面だけでも10匹以上の幼虫が見えます。
マットの中からも初齢が出て来ました。
合計で27匹の幼虫が出て来ました。
未だ卵が何個か残っていたので後から割りカスの中から出て来ると思います。
※卵は、割りカス(使用したマットや朽ち木片)と一緒に元のケースに戻しておくと勝手に孵化します。
約4週間ほど経過して再びひっくり返して回収すると楽です。
割り出した幼虫は、一時管理用カップに無添加幼虫マットを固めずに入れて4から7日ほど異常の有無を見極める為に養生させます。
その後に二齢から優先的にクヌギ菌糸ビン550ccに投入する予定です。
※割り出し直後や初齢をいきなり投入すると異常個体がいた場合にエサのロスが発生するのでお勧めしません。
こちらは、8月に組んだ天然トクノシマノコギリクワガタの産卵セットの底の画像です。
一か所に複数の幼虫が密集しています。
※使用した用品や飼育方法は、前述のクロシマノコギリと同じです。
ひっくり返すと初齢と二齢に加えて卵(中央上)も見えます。
マット中からも幼虫が出て来ました。
左の大きな個体は、頭部の大きさから二齢のオスと思われます。
※残り2匹(画像中央付近とやや右)は初齢です。
こちらは、左が初齢、右が二齢です。
幼虫は、脱皮を繰り返す度に見違える様に大きく育ちます。
今回の割り出しでは23匹の幼虫が回収出来ました。
卵を10個以上割りカスの中に戻したので3から4週間後には、更に数が増えると思います。
前述の説明のとおり4から7日後に二齢になった物からブナ菌糸ビン550ccに入れる予定です。
今後の成長が楽しみです。
◆◇◆ここからは、長寿の天然個体の紹介です。◆◇◆
2015年8月に入荷した天然アマミノコギリクワガタのメス(36ミリ)です。
既に入荷後、1年以上経過しています。
産卵せずに通年で18から23℃の繁殖場の中で飼育しています。
※少し左アゴの動きが悪くなってしまいましたが2016年10月22日夜7時の時点で生きています。(流石に動きは緩慢になってしまいましたが・・・)
にわかに信じがたい現象ですが日本のノコギリ亜種の中で一番長く生きる種類なので自然下での発生タイミングや環境の影響で長く生きる事が可能なのかもしれません。
※おそらく初夏に羽化して夏の活動の場合なら越年出来る事が推察できます。
さらなる長寿を目指して頑張りたいと思います。