今日の福岡県福津市(北部九州)は、午前中から雨が降り始める12月並みの肌寒い一日でした。
繁殖場も漸く暖房を入れ始めました。
※大型個体を狙いたいので18度前後で止まるように調節しています。
今年は、昨日まで冷房を効かせていたせいで遅れ気味の産卵ケースの幼虫の割り出しを行いました。
今年の秋は、18から20度でキープしていたのでセットのケースを巨大な発泡スチロールに入れていても幼虫や卵が見え始めるまで2か月前後も掛かってしまう物もいました。
こちらは、夏に入荷した天然スジブトヒラタクワガタ(徳之島)のセットの底の画像です。
9月上旬にメスを投入しましたが二齢が見えているにも関わらず卵も多かったので割り出せずにいました。
コバエ防止ケース中サイズをひっくり返した様子です。
産卵用マットの中から沢山の二齢が出てきました。
マットの中に産み付けられた卵です。
朽ち木から出てきた分を合わせると15個前後の卵が出てきました。
※今回の割り出しは、親虫のメスと幼虫を回収するのが目的なので卵は割りカス(使用したマットと朽ち木片)と一緒に容器に戻しました。
4週間から1ヶ月後に再度割り出しを行います。
今回は、11匹の幼虫でしたが割りカスの中に未だ沢山の卵が残っているので全部で20から25匹になると思います。
※因みに今年のスジブトヒラタは、奄美大島産を含め既に割り出した分を合わせると結構な数になるかもしれません。
幼虫は、画像の一時管理用カップに無添加幼虫マットを固めずに入れて4から5日ほど傷や虚弱な物がいないか見極める為、養生させた後に二齢になった物から菌糸ビン550㏄に投入します。
こちらの画像は、イキヒラタクワガタの産卵の容器をひっくり返して出てきた初齢(左)と二齢(右)です。
※大きさは余り変わりませんが脱皮して間もない二齢と脱皮が近い初齢です。
(脱皮するごとに頭部の大きさが倍以上に変化します。)
こちらは、マットの中で初齢→二齢へ脱皮したばかりの幼虫です。
脱皮直後は、真っ白で少し透き通って柔らかいです。
余り触りたくタイミングですがゴム手袋を装着して手に乗せてみました。
お尻に殻が付着しています。
※頭部がオレンジ色に色付くと殻を食べます。
朽ち木(産卵木Mサイズ)の表面付近から出てきた二齢です。
頭部が大きな幼虫も多かったです。
食痕(食い進んだ痕)と共に幼虫が出てきました。
上が初齢、下が二齢です。
体の色が黄土色(薄茶色)の理由は、直前まで朽ち木を食べていたからです。
食べたエサによって腸内の色が一時的に変化します。
※発酵マットを食べると黒っぽい色になりますが異常ではありません。
芯の付近に食い込んでいる幼虫です。
右側(下)の幼虫は、頭部が大きいので既にオスの確率が高いです。
※大きな頭の幼虫(ビッグヘッド)は、ついつい直ぐに菌糸ビンに入れたくなる衝動に駆られてしまいます。
今回の割り出しで26匹の幼虫が出てきました。
※割りカスも念のため残しているので後から出てくるかもしれません。
保管方法や菌糸ビンに入れるタイミングは、冒頭の説明と同じです。
こちらは、大きく育った二齢が出てきた天然トクノシマヒラタクワガタの割り出しの様子です。
既に菌糸ビン550ccに入れ頃まで育っています。
●2018年3月21日追記:【詳しいセット方法を紹介した記事】
今回の割り出し結果は、16匹でした。
割り出した幼虫は、管理用カップに無添加虫吉幼虫用マットを固めずに入れて4から7日ほど異常の有無を見極める為に養生させます。
その後でブナ菌糸ビン550ccに投入予定です。
今後の成長が楽しみです。