イキヒラタクワガタや国産ヒラタ、アマミシカクワガタなどの大型羽化

2017年4月最初の投稿です。

こちら九州北部の福岡県福津市の朝は、少し肌寒かったですが昼過ぎからは暖かい春の天気になりました。

春になると寒暖の差が大きくなるので繁殖場内でも2台のエアコン(1台は業務用の冷房専用、もう一方は暖房専用の効きが悪いエアコン)をフル活用して温度を一定に保っています。

温度が上がりすぎると折角大きく育った幼虫達の早期羽化(早すぎる羽化=小型化)の原因になってしまいますので神経を使います。

今回は、最新羽化のクワガタの新成虫を少しだけ紹介します。

イキヒラタ75ミリ

画像は、3月最新羽化のイキヒラタクワガタ75ミリの大型個体です。

年明けからポツポツと羽化していますが軒並み大きな個体が多いようです。

■下記のエサ交換で羽化させました。

  • 1本目(2016年6月15日、二齢):ブナ菌糸ビン550cc(現在はブナ遮光ボトル500ccへ変更)
  • 2本目(2016年9月5日、終齢):無添加マットボトル850cc(現在は遮光クリアボトルタイプ800 ccへ変更)
  • →2017年1月9日に前蛹になっていたので3本目への交換は行っておりません。

1本目から2本目への交換は、冷房を効かせていても夏を挟んでいる為、それなりに加齢が進んでいましたのでエサを切り替えました。

終齢に菌糸ビンを与えてしまうと逆に暴れ(かき混ぜ)を起こしてしまい大きくならない上に放置すると羽化不全など面倒な事になってしまいます。

終齢まで育つと無添加虫吉マットボトルへの切り替えがが上手くハマってくれます。

菌糸ビンからマットへの切り替え飼育の説明>>


マットボトルについて

マットボトルとは、無添加虫吉幼虫用マットのボトル詰め商品の事です。

添加剤を一切使わずに発酵させていますのでボトル内で添加残留成分の腐敗に伴う発酵ガスや発酵熱が発生しないので幼虫に安心です。

※ガス抜き不要、加水不要です。

加えて劣化が遅いのでボトルに固く押し固めておくと3から4ヶ月に1回の交換頻度で済みます。

結果的に交換回数を減らしてストレス痩せのリスクも軽減できます。

画像の個体は、1本目の菌糸ビンを食い尽くした時点で20から21グラム程でしたが2本目で体重を増やして大型化しています。


国産ヒラタ68ミリ

画像は、同じく2017年3月最新羽化の国産ヒラタクワガタ(鹿児島県)68ミリの大型個体です。

南九州産も70ミリまであと一歩です。

※秋のエサ交換で20グラムオーバーの終齢がいたので楽しみにしています。

こちらも前述の個体同様に2本成り(2本目で羽化)させました。

■エサ交換のリレーは下記のとおりです。

  • 1本目(2016年6月2日、二齢):ブナ菌糸ビン550cc(現在は遮光クリアボトル500ccタイプ)
  • 2本目(2016年9月5日、終齢):無添加マットボトル850cc(現在は遮光クリアボトル800ccタイプ)

※2017年1月中旬に蛹室が見えたので3本目への交換は無しです。

こちらも2本目で大きく育ってくれている事が想像できます。

アマミシカクワガタ47ミリ

画像は、久しぶりの羽化になりますがアマミシカクワガタ47ミリの特大個体です。

こちらは、未だメスの羽化の確認が出来ていないのでお蔵入り(出品できない)かもしれません。

■下記のエサ交換で羽化させました。

  • 1本目(2016年4月4日、二齢):無添加虫吉マット(550ccのボトル ※現在は遮光クリアボトル500cc
  • 2本目(2016年年8月3日、終齢):同上(1本目と同じ)

→2017年1月の下旬には、蛹室(蛹になるための空洞)を作っていたのでエサ交換は無しです。

マットは、木製プレスを用いて渾身の力で固く詰めています。

ただし、550ccボトルは、乾燥や緩みによるトラブルが発生しやすいので注意が必要です。(マットボトル550ccを取り扱わない理由の一つです。)

★マット飼育に使用するボトルは、固く詰めた部分(層)の厚みが10センチ以上を確保できるサイズの物が必要です。

園芸用温室や冷温庫など密閉性が高い環境での温度管理の場合、乾燥が早まるので850cc(現在は800cc)をお勧めします。

エアコンの際も加湿器で空気が乾燥しすぎない様に注意された方が良いかもしれません。