チョウセンヒラタクワガタの産卵セットの割り出し(幼虫20匹、卵20個超の爆産)

今日の福岡県福津市(九州北部)は、20℃を超え梅雨の様な蒸し暑い雨の天気です。
※昔から『菜種梅雨』という言葉がある様に4月の上旬は、こういった天気が多いのかもしれません。

先日、少し紹介した近所の桜も既に満開を迎え、今回の雨と風で週明けには散り始めるかもしれません。

虫吉が育てている森のどんぐりの木も枝先から薄緑色の葉っぱが少しずつ見え始めています。

今日は、夕方に割り出しを行ったチョウセンヒラタクワガタの産卵セット(産卵木を加水してケースに埋め込んでセットした状態の物)の様子をお伝えしたいと思います。

チョウセンヒラタクワガタの産卵セットをひっくり返した様子です。

画像は、2月上旬に組んだセットをひっくり返した様子です。

※右上には、既に二齢まで育っています。

今回、使用した主な飼育用品は、コバエ防止ケース(中)産卵用マットクヌギ産卵木(M)国産プレミアム昆虫ゼリー(合成保存料は不使用)などです。

寒い季節の産卵は、エアコンで空調管理を行っても朝晩の冷え込みで温度が下がる事が多く、休眠してしまい効率が悪くなります。

※セットから割り出しまでに2か月近く掛かる事も多いです。

詳しい繁殖方法を紹介した記事>>>

常温飼育の際、自然界のクワガタが活動する5月中旬から8月頃にセットを組むと良いです。

※湿度が上がり始める梅雨の走りと呼ばれる季節からがベストです。

マットから見える卵と幼虫

底の部分から幼虫や複数の小さな卵が見えていました。

孵化したばかりの初齢

こちらは、卵から孵化して間もない超ミニマム級サイズの初齢です。

チョウセンヒラタクワガタは、小型種なので孵化直後の初齢も非常に小さく、2ミリあるか無いかのサイズです。

マットから出て来た幼虫

マットの塊を壊すと中から若齢幼虫が出てきました。

※一番上の大きな物が二齢、真ん中と下が初齢です。

大きさ的には、5ミリから10ミリ前後の物が多かったです。

クワガタの卵から羽化までの成長過程の紹介>>

幼虫をスプーンですくって運びます。

幼虫は、デリケートなので手で摘まんだりせずに写真の様に専用スプーンを用いて一時管理用のカップに移すと良いです。

チョウセンヒラタクワガタの卵を割りカスの中に埋め込みます。

基本的に卵や初齢は、小さすぎて一発割り出しで全回収が困難です。

使用したマットと産卵木の屑(割りカス)は、4週間から1ヶ月ほど元の飼育ケースに戻して保管しておく必要があります。

※その際に、出て来た卵も一緒に埋め込んでおいて大丈夫です。

上記の保管期間で孵化して確実に二齢に近い状態まで育ちますので再びひっくり返して幼虫を回収すると良いです。

個別にタッパーやカップで管理されるよりも孵化率も普通に高く、コバエ防止ケースだと乾燥や加水の心配も無く本当に楽です。

朽ち木から出て来た二齢

朽ち木の中から出て来た初齢です。

細い食痕(食べ進んだ痕)が見えま。

朽ち木の中の二齢

こちらの画像は、二齢です。

二齢になると体も大きくなるので食痕も大きくなります。

朽ち木の中で脱皮中の二齢

こちらは、朽ち木の中で脱皮したばかりの二齢です。

お尻には、脱皮した際の抜け殻が付いています。

まだ、頭部は白っぽいですが時間の経過とともに徐々に固くなり、オレンジ色へ変わって行きます。

今回の産卵木は、材質が少し柔らかすぎたのでイマイチでしたが何とかボウズにならずに済みました。

因みに最初から柔らかい材質の物を使ってしまうと長期間マットに埋め込んでいる間に水分を吸って更に柔らかくフニャフニャに朽ちてしまいます。

スルメの様に手で簡単に裂ける状態になってしまうのでスルメ材と呼んでいますが、この状態になると産卵効率が落ちます。

朽ち木は、硬すぎもダメですが柔らかすぎても結果が出ない種類もいます。

極端な材質の物は避けていただいた方が良いです。

色が違う幼虫

因みに幼虫の体色のお問い合わせをいただく事が有りますが朽ち木を食べていた個体は、左の様に肌色っぽくなります。

一方、マットを食べていた個体は、右の様に黒っぽくなります。

但し、腸内に溜まった直近に食べたエサが透けて見えているだけなので異常では無いのでご安心ください。※一時的です。

割りカスをケースに戻します。

前述のように割りカスは、卵と一緒に戻して1ヵ月後に割り出す予定です。

※勿論、飼育容器には、種類や産地などの情報と最初の割り出し日を記載たテープやメモを貼っておくと管理しやすいです。

割り出し結果

今回の割り出し結果は、20匹でした。

ただし、飼育ケース内の埋め戻した卵が20個以上あったので最終的には40匹前後の数になると思います。

因みに産卵セットを放置するとメスが幼虫を食べてしまうので卵が沢山見える状態で早めに割り出す事が多いです。

なので最初の割り出しよりも1ヵ月後に割りカスをひっくり返した方が沢山の数が出てくる事が有ります。

※割りカスの中から40匹くらい出てくる事もあります。

幼虫をカップで養生させます。

画像の様にカップに無添加虫吉幼虫マットを固めずに入れた物の中で4から7日ほど養生させます。

その後に二齢から優先的にブナ菌糸ビン550cc(現在は遮光クリアボトル500cc超固詰めタイプへ仕様変更)に投入予定です。

割り出し直後に菌糸ビンに投入してしまうと傷や虚弱な幼虫がいた場合、死んでしまってエサのロスが発生するので余りお勧めしません。

初齢のままだった場合は、二齢になるまで更に数日待ってから投入します。

※チョウセンヒラタクワガタの初齢は、小さすぎて異常の有無の見極めが難しいです。

なお、カップには幼虫管理ラベルを貼るスペースがありません。

そこでビニールテープかマスキングテープに種類や産地などの情報と割り出し日を記載して1匹(1個)ずつ貼っておくと管理ミスを防げます。


チョウセンヒラタクワガタの産卵セットの割り出し(幼虫20匹、卵20個超の爆産)” への2件のコメント

  1. 未開封のむしきちマットボトルはいつごろまで使用できますか?

    • コウチャン様

      いつもコメントありがとうございます。

      マットや菌糸ビンは、中身のバクテリア(微生物)や菌糸が絶えずオガクズを分化しているので基本的に使用、未使用に関係なく使用期限や交換期限がございます。

      一般的に使用期限、交換期限は、菌糸ビンが2から3ヶ月。マットは3から4ヶ月以内がベストです。
      ※幼虫用マット及びマットボトルの商品ページ内にも推奨使用期限を明記しておりますので、そちらを参考にしていただけると助かります。

      宜しくお願い致します。

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