ヤマトサビクワガタの産卵セットX2つの割り出し(2セットで幼虫69匹超の大爆産)

あっという間に今年も5月に入り、こちら福岡県でも日中の気温が25℃を超える汗ばむ陽気でした。

但し、空気が乾燥しているので日が沈むと肌寒く感じます。

今日は、ゴールデンウィークの連休前に幼虫が見えずに放置状態だったヤマトサビクワガタの産卵セット(加水した産卵木を容器に埋め込みセットした物)の割り出しを行ってみました。

※過去に毎回爆産させて割り出しとマットボトル詰めが大変になるので1月31日にコナラ産卵木(現在はMサイズへ仕様変更)を1本だけ埋め込んでセットしました。

但し、当時何故か2セット組んでしまったみたいです・・・(汗)

今年の1月31日にセットして3ヶ月経過しましたが潜ったまま音信不通になる事が多く本当に不思議系です。

勿論、今回も音沙汰無しだったので違った意味(生存ではなく爆産に警戒)で恐る恐る割り出しました。

現在は採集禁止の希少種なので飼育下の繁殖品同士の交配品です。

出て来た幼虫

容器をひっくり返してみると朽ち木にへばり付いた幼虫が早速出てきました。

セット投入から卵を産み始めるまでに数ヶ月掛かる変わった種類です。

なので使用する産卵木は、最初から柔らかすぎる物を使ってしまうと埋め込んでいる間に朽ちすぎて軟材(手で簡単に避けてしまう状態)になってしまい上手く行かない事が多いです。

少し固めのコナラ産卵木を産卵用マットに埋め込む方法が丁度良い感じです。

産卵効率をアップさせる為に餌には、合成保存料や香料、着色料が一切入っていないブラウン黒糖ゼリーホワイト高タンパクゼリーを中心に与えています。

※小型種につき、ゼリーのカップに潜り込んで溺れない様にゼリースプリッターで半分にカットして与えています。

産卵方法を紹介した記事>>>

朽ち木から出て来た二齢

表面を少しだけ割ってみると二齢が転げ落ちてきました。

※この時点で(爆産の)雲行きが怪しい感じでした。

食痕と幼虫

表面には、食痕と共に小さな初齢が見えます。

朽ち木から出て来た二齢

思い切ってマイナスドライバーで真っ二つに割ってみると芯の付近まで喰い進んだ二齢が見えます。

二齢と初齢です。

少し分かりにくいですが左の小さい方が初齢、右の大きい方が二齢です。

※初齢は、確実に5ミリ未満です。二齢でも1センチ未満の場合が多いです。

幼虫の成長過程の紹介>>

卵と初齢です。

卵と初齢(卵の右隣)です。

※大きく見えますが実際は、デジカメで撮影するのが困難な大きさです。
(超接写です。)

卵は、回収すると逆に管理が面倒なので割りカスと一緒に飼育容器に戻して埋め込んでおくと勝手に孵化して育つので1か月後に回収した方が楽です。

薄い破片から出て来た幼虫

勿論、幼虫が小さいので薄い破片の中にも入り込んでいます。

二齢

反対側の面にも二齢が出てきました。

ここまで沢山の写真で紹介しましたが全部1本の木から出て来ました。

朽木にも産卵する傾向が強いので所狭しと潜り込んでいます。

割りカスを容器に戻す

この種類は、小さいので1回の割り出しで全回収が不可能に近いです。

割りカス(使用した朽ち木片とマット)は、再び飼育容器に戻して約1か月後にひっくり返して幼虫を回収すると良いです。

なお、割カスを入れた飼育容器には、種類や産地などの情報の他に割り出し日を記載したテープやメモを貼り付けておくと管理しやすいです。

割り出し結果

最初の1セット目は、24匹の幼虫(卵は除く)が出てきました。
※卵も多かったです。

幼虫をカップで保管します。

採取した幼虫は、一時管理用カップに無添加虫吉幼虫用マットを固めずに入れて5日ほど様子を見てからボトルに投入します。

※飼育ボトル550cc(現在は遮光クリア500cc)に無添加虫吉マットを木製マットプレスを用いて超固詰めすれば1本成り(交換無しで羽化)も可能です。


続いては、2セット目の割り出しの様子をサクッと紹介します。

※こちらは、大爆産でした。

2セット目の朽ち木

こちらは、2セット目の産卵木を割った様子です。

いつもの様にマットには幼虫の気配がなく、容器の外からも全く見えていませんでした。

画像のとおり、少し割っただけで無数の食痕が走っており沢山の初齢が見えます。

沢山の幼虫

朽ち木から出て来た幼虫の殆どが初齢で表面付近(浅い層)に鈴なり状態でした。

幼虫

小さな破片の中にも普通に2から3匹の初齢がいました。

卵や小さすぎる初齢は、面倒なので割りカスと一緒に飼育容器に戻しました。

2セット目の割り出し結果

2セット目は、45匹の幼虫(卵は除く)を回収しました。
今回も爆産でした(汗)

※1セット目24匹、2セット目45匹で合計69匹が出てきました。
(卵やド初齢は、割りカスの中に戻したので除く)

カップには、幼虫管理ラベルを貼るスペースが無いのでビニールテープかマスキングテープに種類や産地などの情報の他に割り出し日も記載しておくと管理ミスを防げます。

虚弱や外傷の有無を確認するために4から7日ほど養生させてから二齢から優先的にボトルに入れ替えます。

幸い初齢が若かったので連休明けにマット詰めの作業を行う予定です。


ヤマトサビクワガタの産卵セットX2つの割り出し(2セットで幼虫69匹超の大爆産)” への2件のコメント

  1. ヤマトサビクワガタは本当に不思議なクワガタですね。当方も虫吉さんから購入したものの子孫が羽化し、大変賑やかです。ケースの底や側面に全く幼虫が見えなかったので、諦め気味にケースをひっくり返したのですが、十数頭程度の幼虫を得たものが、今に至っています。昨年に産卵した親も健在なので、今年もセット組みますよ。いつも安定して購入できるマットにも特に感謝しています。長文なうえ、乱文になってしまいましたが、これからもよろしくお願いいたします。
    ブログ楽しみにしています。

    • ひで様

      いつもお世話になっております。
      コメントありがとうございます。
      ヤマトサビは、産卵セットに入れてしまうと「生きているのか死んでいるのか」では無く「ペアが入っているのか入っていないのか」と疑ってしまうほど不思議系です。
      ライフサイクルがヒラタクワガタに近いので新しく羽化した個体も夏を迎えると産卵可能になると思います。

      今後とも宜しくお願い致します。

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