今日の福岡県福津市(北部九州)は、初夏の晴れの天気です。
来月には、梅雨入りすると思いますので本格的なシーズンが楽しみです。
今回は、ミシマコクワガタの産卵セット(加水した産卵木を埋め込んでセットした容器の事)の割り出しの様子を紹介したいと思います。
画像は、3月末に組んだセットの中の様子です。
朽ち木にメスが齧った小さな痕が見えます。
空調で温度管理をしていますが春先の気温が低い状態(18から20℃前後)での管理につき、初夏から夏の繁殖に比べて割り出しまでに時間が掛かっています。
●今回使用した主な用品です。
- コバエ防止飼育ケース(中)
- 朽ち木:クヌギ産卵木Sサイズ(現在は終売につきMサイズでも可)x2本、
- 成虫用マット
- 国産プレミアム昆虫ゼリー(合成保存料は不使用)
◆詳しい産卵方法を紹介した記事>>>
朽ち木の側面から見える食痕(食い進んだ痕)です。
粉々の木屑の中に小さな初齢が見えます。
先ほどの初齢です。大きさは5ミリ有るか無いかだと思います。
手で持つよりも画像の様に専用スプーンを用いると安全です。
朽ち木の端のをマイナスドライバーで割って出て来た初齢です。
気温の影響で産卵速度が鈍化した様で親メスの投入から1が月半以上経過しても初齢しか出て来ませんでした。
小さな木片に入り込んでいた初齢です。
小さいので見つけるのが本当に大変です。
※勿論、1回の割り出しで全部を回収するのも不可能に近いです。
画像の様に中央の芯に近い部分にも幼虫が潜り込んでいる事もあります。
画像は、孵化して間もない白く透き通った初齢です。
時間の経過とともに頭部がオレンジ色に変わって固くなり、朽ち木を食べ始めます。
もう一方の産卵木からも同様に沢山の幼虫が出てきました。
こちらは、卵の画像です。(直径は、1.5から2ミリ前後だと思います。)
朽ち木に産み付けられた卵は、メスによって木屑で埋め戻されて栓をした様な状態になります。
こちらも木の中心付近まで幼虫が潜り込んでいました。
1回の割り出しで全部の卵や小さな初齢を回収するのは困難です。
画像の様に割りカス(使用したマットと朽ち木の破片)は、捨てずに元のケースに戻して保管します。
※卵も一緒に埋め込んでおくと勝手に孵化するので個別に管理するよりも楽です。
約1ヶ月ほど経過して再び引っくり返して完全に回収すると良いです。
なお、割りカスを入れた容器には、テープかメモ用紙に種類や産地などの情報の他に割り出し日を記載して貼り付けておくと確実に管理が可能です。
今回の割り出し結果です。
13匹の初齢と卵を5個確認しました。
一時管理用カップには、オオクワマットを入れて保管します。
※カップの中で長期飼育する訳では無いので固めずにフワッと入れるだけで構いません。
4から7日ほどカップの中で養生させた後にクヌギ菌糸ビン550cc(現在はクヌギ遮光タイプ500ccへ仕様変更)に投入予定です。
※初齢は、小さいので虚弱な個体を見極める為に二齢になるまで待っても構いません。
割り出し直後に投入するとエサのロスが発生しやすいので注意が必要です。
なお、カップには管理ラベルを貼るスペースが無いのでビニールテープかマスキングテープに種類や産地などの情報と割り出し日も記載しておくと管理ミスを防げます。
今後の成長が楽しみです。