ミシマコクワガタの産卵木の割り出し(幼虫22匹と卵6個の爆産)

今日の福岡県福津市は、曇り時々晴れの天気でしたが夜になると少し肌寒く感じます。

今回は、ミシマコクワガタの産卵セット(加水した産卵木をケースに埋め込んでセットした物)の割り出しの様子をご紹介したいと思います。

飼育容器から見える初齢

画像は、ケースの側面から見える初齢です。

※少し変わりにくいですが幼虫が3匹います。

今回のセットは、4月14日に組んだものですが飼育温度を21度前後に保っているので割り出しまでに若干時間が掛かっています。

今回、使用した主な飼育用品は、下記のとおりです。

詳しいセット方法を紹介した記事>>>

朽ち木の断面

朽ち木を取り出してみると先ほどの画像の幼虫達が断面を削る様に食べている事が分かります。

※左側(やや下)に孵化して間もない初齢がいます。

使用した朽ち木

今回使用した朽ち木は、2本とも表面が削られており期待が持てます。

表面に無数の小さな削った痕が残るので産卵の有無が比較的判りやすいです。

割り出す際に痕を目掛けてドライバーを突き刺すと幼虫に命中する危険性があるので少し離れた綺麗な部分から割って行くと失敗(潰し)が少なくなります。

朽ち木から出て来た初齢

1本目の朽ち木の表面をマイナスドライバーを用いて削ってみるといきなり小さな初齢が出てきました。

さいさき良いスタートです。

1匹出てきました。

少し割ってみると更に1匹出てきました。

幼虫は、朽ち木食の傾向が強いので中に潜り込んでいる事が多いです。

真っ二つに割って出て来た初齢

木を真っ二つに割ってみると両方から初齢が出てきました。

産卵木には、シイタケのホダ木が用いられるので黒い部分は、植菌のコマの跡です。

※黒ずんでいても飼育や使用上の問題は御座いません。

卵です。

こちらの画像は、小さな卵です。

クワガタの卵から羽化までの成長過程について>>

割カスを容器に戻します。

基本的に1回で小さな初齢や卵を全部回収するのが難しいです。

割りカス(使用したマットと朽ち木片)は、捨てずに再び飼育容器に戻して保管しておく必要があります。

※今回の様に希少種の場合は、捨ててしまうと勿体無いです。

卵もカップなどで細かく管理するよりも割りカスの中に埋め戻しておくと勝手に孵化するので余計な手間を掛けずに済みます。

※下手に管理をするよりも孵化率も圧倒的に高いです。

1ヶ月ほど保管しておくとある程度の大きさまで育つので、再び容器をひっくり返して回収すると良いです。

孵化して間もない初齢

2本目の朽ち木を割ってみると孵化して間もない初齢が出てきました。

※背中に卵の殻が付着しています。

まだ何も食べていないので頭だけが大きくて胴体は小さいです。

初齢が出てきました。

2本目の朽ち木からも1本目と同じように初齢が出てきました。

木の中央付近の幼虫です。

木の中央付近まで潜り込んでいた幼虫です。

産卵木Sサイズは、細いので程良く菌が回って朽ちているのでコクワガタに最適です。

細かい木片から出て来た初齢です。

数センチの細かい木片の中にも小さな初齢が潜り込んでいる事があるので潰さない様に注意深く探す必要があります。

割りカスを保管

前述のとおり、割カスを保管します。

1か月後に容器をひっくり返すと高確率で幼虫が出てきます。

なお、割カスを戻した飼育容器には、種類や産地などの情報の他に割り出し日を記載したテープやメモを貼っておくと管理しやすいです。

22匹の割り出し結果です。

今回の割り出しでは、画像の22匹の初齢の他に6個の卵を発見できました。

割りカスの分を合わせると最終的には30匹前後になると思います。

親虫に使用したメスが自分の子供(幼虫)を捕食する前の早めの割り出しだったので二齢は、ゼロでした。

今年は、少しメスが余っていたので店長が4月10日から20日に掛け一気に6セットくらいセットを組んでしまったので当分の間は、ミシマコクワの割り出しが続きそうです(汗)

未だ50ミリを羽化させた事が無いのでチャレンジできそうです。

カップにマットを入れて保管します。

写真の様に一時管理用カップには、オオクワマットを固めずに入れて管理を行います。

5から7日ほど養生させて傷が無く、色艶が良い個体のみをクヌギ菌糸ビン550cc(現在は、クヌギ遮光菌糸ビン500ccへ仕様変更)に入れます。

※カップの中で二齢まで育ててから投入しても大丈夫です。

なお、カップには管理ラベルを貼るスペースが無いのでビニールテープやマスキングテープに種類や産地などの情報と割り出し日を記載して1個(1匹)ずつ貼っておくと管理ミスを防げます。