オオクワガタ(佐賀県中原産)の産卵木の割り出し(幼虫23匹と卵7個の爆産)

今日の福岡県福津市は、今にも雨が降りそうな梅雨らしい曇り空の一日でした。
気温は高くありませんが少し湿度が高い感じです。

今回は、本日行ったオオクワガタの産卵セット(産卵木を埋め込んでセットした容器の事)の割り出しを紹介したいと思います。

産卵に用いた朽ち木

画像は、今年の5月(ゴールデンウィーク明け)にセットした佐賀県中原産に用いた産卵木です。

セットから1ヶ月経過した時点でボロボロになっていたので2週間前の6月10日にメスのみを取り出して隔離しました。

※メスを放置すると自分の子供(幼虫)を捕食してしまいます。

因みに使用した主な飼育用品は、下記のとおりです。

・飼育容器:コバエ防止ケース(中)

・朽ち木:クヌギ産卵木Lサイズ

・昆虫マット:成虫用4リットル

・餌:国産プレミアム昆虫ゼリー(合成保存料は無添加)

産卵方法を紹介した記事>>>

マットの幼虫

最初に飼育容器をひっくり返してマットを取り出してみると初齢が出てきました。

朽ち木からマットへ出て来た幼虫がいる時は、結構な数が出てくる事が多いです。(期待大です)

木の端から出て来た幼虫

朽ち木の端を少し割ってみると初齢が見えました。

割り出す際は、マイナスドライバーを用いて慎重に割って行くと良いです。

※やり込むと潰しが限りなくゼロになります。

朽ち木の表面を剥がして出て来た幼虫達

更に端っこを剥がしてみると3匹の初齢が転がり出てきました。

さい先良いスタートです。

初齢と食痕です。

こちらは、食痕(食い進んだ痕)の画像です。

自分の糞や削った木屑を後ろに埋め戻すように食い進んで行きます。

反対側からも幼虫が出てきました。

反対側の面からも沢山出てきました。

初齢と卵です。

細かい破片から出て来た初齢と卵です。

メスは、朽ち木を齧って空洞を作り卵を産み付けた後で木屑で埋め戻します。

産卵後は、画像の左上の卵の様に木屑で綺麗に埋め戻します。

卵は、既に孵化が間近に迫っているので丸みを帯びて大きく膨らんでいます。

※20から22℃で飼育していますので卵の期間が通常よりも長くなっているようです。

卵は、カップなどで個別に管理しても良いのですが1回の割り出しで全部の回収が困難な場合は、割りカス(使用した朽ち木片とマット)と一緒に再び飼育容器に戻して4週間ほど保管後に幼虫で確実に回収すると管理が楽です。

初齢

画像は、大きく育った初齢(左)と孵化したばかりの真っ白な初齢(右)です。

孵化したばかりの初齢は、頭部が固くなると自力で朽ち木の中を食い進みながら成長していきます。

クワガタの卵から羽化までの成長過程の紹介>>

芯の付近から出て来た幼虫

芯の付近にも食い込んでいました。

中央の黒くて丸い部分は、シイタケの菌の植菌のコマの跡です。

※産卵木は、主に原木栽培のシイタケのホダ木が用いられます。

幼虫をスプーンで回収します。

落下した幼虫は、指で摘まむと潰れてしまう恐れがあるのでエサ交換用のスプーンで慎重に拾い上げると良いです。

ニッパーを使います。

マイナスドライバーや手で割れそうも無い箇所は、画像の様に先端が尖ったニッパーを用いると楽です。

※スプリング(ばね)が付いているタイプが疲れにくい上に使いやすいです。

割り出し時は、手を怪我しない様にご注意ください。

割り出し結果

今回は、23匹の幼虫と割りカスの中に戻した7個の卵が出てきました。

※1本の朽ち木から30匹を超える数が出た事になります。

一時保管カップにマットを入れます。

一時管理カップの中には、オオクワマットもしくは無添加虫吉幼虫マットを固めずに入れて保管します。

カップには、幼虫管理ラベルを貼るスペースが無いのでビニールテープやマスキングテープに種類や産地などの情報と割り出し日を記載して貼っておくと管理ミスを防げます。

傷や異常の有無を確認する為に約5から7日ほど養生させた後で初齢でクヌギ菌糸ビン550cc(現在はクヌギ遮光菌糸ビン500cc超固詰めタイプへ商品の変更あり)に投入します。

割り出し直後に菌糸ビンに入れると弱った個体がいたら途中で死んでしまいエサのロスが発生するので余りお勧めできません。