7月も三連休のシーズンに入り、こちら九州北部の福岡県福津市も梅雨明け前の暑い日が続いております。
今日は、先月から始まった国産ノコギリクワガタの70ミリなどの羽化状況を紹介いたします。
今回の個体は、全て昨年の夏に自己採集したメスから産まれた幼虫を羽化させました。
◆詳しいセット方法を紹介した記事>>>
★因みに今回紹介する個体は、全てマット飼育です。
ノコギリクワガタは、通称:根食い系と呼ばれるようにマットや少し柔らかめの朽ち木(軟材)を食べる傾向があります。
なので菌糸ビンを使用せずに手軽な飼育が可能です。
但し、オスの幼虫期間が長く、温度次第では翌年の夏に羽化せずに2年目で大型化する事も多々あります。
冒頭の写真の70ミリの超特大個体です。※パーソナルベストタイ記録です。
18から22℃前後の飼育温度で下記のエサ交換で羽化させました。
- 1本目(2015年11月18日、二齢):無添加マットボトル850cc
- 2本目(2016年4月11日、終齢):同上
- 3本目(2016年8月25日、″):同上
- 4本目(2017年3月20日、″):同上
→2017年5月8日に前蛹になっているのを確認→6月羽化です。
3本目から4本目の交換は、蛹室(サナギになる際の空洞)を作っている様に見えたので交換を先延ばしにして結果的にズボラ飼育になってしまいました。
マットボトルの中身の無添加虫吉幼虫用マットは、無添加なので発酵ガスや発酵熱による致死の恐れが全くない安心安全な商品です。※ガス抜き不要、加水不要です。
劣化が遅く持ちが良いのでカチカチに固く詰め込んでおくと緩みもなく交換頻度を落とせるだけでなく、蛹室の肥大化によるオスのアゴズレや羽化不全も軽減できます。
国産ノコギリの場合、基本的に4ヶ月毎の交換をお勧めしています。
こちらは、先月羽化した福岡県福津市産ノコギリ63ミリのオスです。
■下記のエサ交換リレーで羽化させました。
- 1本目(2016年9月30日、二齢):無添加マットボトル850cc
- 2本目(2017年2月3日、終齢):同上
→2017年5月8日に前蛹(サナギの前段階の幼虫)になっているのを確認したので3本目の交換は行っておりません。
こちらも2017年6月最新羽化の国産ノコギリ64ミリのオスです。
画像を並べてみるとアゴの形状に個体差が大きい事が伝わります。
■エサ交換リレーは下記のとおりです。
- 1本目(2016年9月18日、二齢):無添加マットボトル850cc
- 2本目(2017年1月27日、終齢):同上
→2017年5月26日に蛹になっているのを確認→6月羽化。
こちらも最新羽化の国産ノコギリ65ミリの大型のオスです。
綺麗なアゴの個体だと思います。
- 1本目(2016年8月19日、二齢):無添加マットボトル850cc
- 2本目(2016年11月20日、終齢):同上
→2017年5月11日に前蛹になっているのを確認したので3本目へのエサ交換は無しです。
2本成りの少しズボラ飼育になってしまいましたが上手く羽化してくれたようです。
こちらは、羽化までに二年掛かった国産ノコギリ64ミリのオスです。(二年一化型)
横幅がありアゴの湾曲が鋭いので実際のサイズよりも大きく感じます。
※2015年の晩秋に割り出した幼虫を下記のエサ交換で羽化させました。
- 1本目(2015年11月15日、二齢):無添加マットボトル850cc
- 2本目(2016年3月14日、二齢):同上
- 3本目(2016年8月15日、終齢):同上
- 4本目(2017年1月17日、終齢):同上
→2017年5月28日に蛹になっているのを確認→6月羽化です。
冒頭の70ミリの個体同様に気温が低い季節の割り出しにつき、加齢が遅くエサ交換だけが増えたパターンです。
夏になり、本格的な羽化が始まりましたのでまた面白い情報があれば紹介したいと思います。
お久しぶりです。ついにシーズン突入しましたね。
ただ今年は何かと邪魔が入り今週末が初陣となりました。
私がメインにしている添田は夜間でも先日の大雨の影響がチラホラ見て取れました。
久々の山歩きは運動不足をモロに感じ取れて終盤、風が出てくるまでは体の内側から蒸しあがるような暑さでひどい状態でした。
元ハンターの私としては自分の不甲斐無さに納得がいかず、翌日連続で行きましたw
で肝心な虫のほうですが・・・
まずカブトムシが信じられないくらい小型ばかりです。親指の先くらいの大きさのものを何匹も見かけました。
ノコギリクワガタも小型(私は チョキノコ って呼んでますが)ばかりで大型のものはまったく見かけませんでした。
虫吉さんで育てられて販売されているような立派なサイズのものと比較すると本当に同じノコギリクワガタなのか?って思えてしまいます。
あ、私がメインで狙っていったミヤマクワガタは辛うじて初日に65mm、2日目にギリ70mmを採集できました。
ただミヤマクワガタも小型のもの(私は コミヤマ って呼んでます)が多く見受けられました。
今月中にもう1回行ければ良いけどどうなることやら・・・。
そんなわけで7月頭に購入したゼリーやマット等のレビューはやっと使い始めましたので追々書かせていただこうと思います。
長文失礼いたしました。
虫吉さんの採集日記も楽しみに待っております。
佐藤様
いつもお世話になっております。
むしきちです。
コメントありがとうございます。
添田方面は、先日の大雨の被害は無かったでしょうか?
大雨の直後の英彦山は、入山が規制されていたと耳にしておりました。
こちらは、年々クヌギの木が減っており、しかも樹液が出ている木も少ないのでサッパリです。
今年の夏は、飼育の方に重点を置いて作業を落ち着かせたいと思っております。
こちらでも小型のノコギリを「チョキノコ」と呼ばれています。
私の場合は、「チョッキーちゃん」という愛称で呼んでますが・・・。
こちらでもミヤマが少しずつ採れ始めました。
発生の最盛期を迎えると虫吉のドングリの森の木からも沢山落ちて来ます。
今後とも宜しくお願い致します。
本土ノコギリクワガタの産卵についてですが、ノコギリクワガタのメスが産卵セットのマットから出てこないのはいいのですが
卵が見えません、いつ頃から目安的に見え始めますか、アマミノコギリとか西南諸島のクワガタと、勝手が違い戸惑ってます。
去年も産卵を失敗してますので、虫吉さんアドバイスお願い致します。
バルバ様
いつもお世話になっております。
クワガタ工房 虫吉です。
コメントありがとうございます。
ノコギリクワガタの産卵の難易度は、繁殖品か天然個体かで難易度が変わりますが共通して言える事は、
セットから産卵開始まで少し時間が掛かってしまう事です。
お手元のメスが繁殖品でしたら天然個体のオスとの交配の方が産卵成功率が高いというご報告もあります。
※爆産には注意が必要ですが。
飼育等でご不明な点が御座いましたらお気軽にお問い合わせください。
宜しくお願い致します。