2017年の天然アマミノコギリクワガタの幼虫の割り出し(幼虫33匹以上の大爆産)

夏も終わりに近付き、来年の準備に向けて産卵セット(容器に加水した産卵木をマットに埋め込んでセットする事)からの幼虫割り出しを急ピッチで行なっております。

産卵セットをひっくり返した様子

コバエ防止飼育ケース中サイズをひっくり返して出て来たアマミノコギリクワガタの幼虫です。

天然のメスを使いましたが、ひっくり返した時点で爆産の雰囲気が漂っています。

使用した虫吉産卵用マットは、爆産率が高いので増えすぎて困る方は、早めに割り出したり、メスを取り出すなど行ってください。

詳しいセット方法を紹介したブログ記事>>>

マットの白く変色した部分は、原材料の朽木や菌床から出て来た菌糸なので飼育上の問題は御座いません。

なお、餌には、ブラウン黒糖ゼリーホワイト高たんぱくゼリーなどの合成保存料や香料、着色料が一切使われていないタンパク質強化配合タイプの国産昆虫ゼリーを推奨しています。

初齢と二齢です。

画像の左側が二齢、右側が初齢です。

日本最大級のノコギリクワガタなので若齢(初二齢)も他の種類よりも一回り大きいです。

クワガタの卵から羽化までの成長過程の紹介>>

脱皮して間もない大きな頭の二齢

こちらの2匹の幼虫は、オスの二齢です。

右側の幼虫は、脱皮して間もないので頭デッカチですが数日経過すると頭部も引き締まり胴体も成長して行きます。

因みにオスとメスは、若齢幼虫の時点で大きさや頭の幅に差が出始めます。
※勿論、オスの方が大きいです。

初齢です。

こちらは、使用した産卵専用マットの塊の中から出て来た小さな初齢です。

割り出しの際は、勢い余って幼虫を潰さないように注意してください。

孵化して間もない数ミリの小さな幼虫です。

こちらは、卵から孵化して間もない小さな幼虫です。(2ミリ前後の大きさだと思います。)

卵や小さな幼虫は、回収して保管するよりも割りカスの中に埋め戻して保管した方が孵化率も上がる(卵の死亡率が劇的に下がる)ので手間を掛けない方が結果が出ます。

濡らしたティッシュペーパーの上に並べる方も多い様ですが孵化率が低いので割りカスに埋め戻す方が確実です。
(ズボラ気味に感じるかもしれませんが産まれた土壌環境が同じなので卵への負担が有りません)

※割りカスは、4週間から1ヶ月前後保管して再び飼育容器をひっくり返して幼虫を回収します。

巨頭の二齢

画像では伝わりにくいですが巨頭(ビッグヘッド)のオスの二齢です。

ひときわ頭部が大きな二齢は、1本目の菌糸ビンを食い上げた時点で20グラムオーバーで出てくる事が多いです。

朽ち木から出て来た初齢

クヌギ産卵木(M)から出て来た初齢です。

先に紹介した幼虫よりも身体の色が薄い感じがするのは、食べた朽木が体内から透けて肌色に見えているからです。

※マットを食べると黒っぽくなりますが異常ではありません。

破片から出て来た小さな幼虫

朽ち木の破片から出て来た小さな幼虫です。

こちらも割りカスの中に埋め戻しました。

割りカスです。

割り出した後のマットや朽木片(割カス)は、全て元の飼育容器に戻して蓋を閉めて4週間から1ヶ月ほど保管してください。

容器には、テープやメモ用紙に種類と最初の割り出し日を記載して貼っておくと管理ミスが無くなります。

卵や割り残しの初齢などは、1ヶ月前後で孵化してある程度の大きさまで育っているはずなので再びひっくり返して幼虫を回収してください。

33匹の幼虫

今回は、33匹の幼虫が出てきました。

※割りカスに戻した分を合わせると最終的には40匹前後になるかもしれません。

カップにマットを入れて保管します。

画像の様に一時管理用カップには、無添加虫吉幼虫用マットを固めずに入れてから蓋を閉めて保管します。

約4から7日ほど経過して二齢から優先的にブナ菌糸ビン550cc(現在はブナ遮光菌糸ビン500cc超固詰めタイプへ商品の変更)に入れます。

※上記は、割り出し時の傷や異常を見極める為の日数です。

割り出し直後のボトルへの投入は、弱っている個体がいた場合は、途中で死んでしまいエサのロスが発生するのでお勧めしません。

カップには、管理ラベルを貼るスペースが無いのでビニールテープかマスキングテープなどに種類や産地などの情報と割り出し日を記載して1個ずつ(1匹ずつ)貼っておくと管理ミスを防げます。

今後の成長が楽しみです。