サキシマヒラタクワガタの産卵木の割り出し【幼虫36匹の爆産】

連休中の九州北部(福岡県福津市)は、晴れの天気で日中は気温が高く夏日になりました。

今年の秋は、しばらく汗ばむ陽気が続きそうな感じです。

今日は、夕方から夏の終わりに組んだサキシマヒラタクワガタの産卵セット(産卵木を加水してマットで埋め込んでセットした容器の事)の割り出しを行ってみました。

サキシマヒラタクワガタの産卵セット

画像は、ケースの中身ををひっくり返した様子です。

マットから初齢と二齢の姿が見えます。

●今回使用した主な飼育用品

・飼育容器:コバエ防止飼育ケース(中)

・マット:産卵用4リットル

・産卵木(朽ち木):クヌギ材(LLサイズ)

・エサ:国産プレミアムゼリー(合成保存料は無添加)

詳しい繁殖方法を紹介した記事>>>

マットの塊の中から出て来た幼虫

マットの塊の中から出て来た初齢です。

※白い糸状の物は、原材料の朽ち木に含まれる白色腐朽菌(シイタケ菌など)の菌糸が出ただけなので使用上の問題や昆虫に害が無いので大丈夫です。

朽ち木から出て来た幼虫

朽ち木をマイナスドライバーを用いて少しだけ割ってみた様子です。

木目に沿って食痕を残しながら食い進んでいる初齢です。

クワガタの幼虫は、腸内が透けて見えるので直近で食べていたエサの色で体色が異なります。

マットから出て来た場合は黒っぽく、朽ち木から出て来た場合は肌色っぽくなりますが特に異常ではないのでご安心ください。

脱皮したばかりの幼虫

こちらも同じ木から出て来た2匹の幼虫です。

画像の左側の頭が大きな方は、初齢から二齢へと脱皮したばかりです。
※お尻に未だ抜け殻が残っています。

右側は、初齢です。

幼虫は、孵化すると初齢→二齢→終齢と2回の脱皮を繰り返して見違えるような大きさに育ちます。

クワガタの卵から羽化までの成長過程について>>

二齢です

中心付近から無数の食痕と共に姿を現した二齢です。

※クヌギ産卵木(LL)は、通称:爆産材なのでヒラタクワガタやノコギリクワガタにも最適です。

朽ち木に穴を空けて潜っている幼虫

小さな破片にも穴を空けて潜っている2匹の初齢のお尻が見えます。

割りカスを容器に戻して保管します。

1回の割り出しで全部の幼虫を回収するのは、困難なので割りカス(使用したマットと朽ち木片)は、再び容器に戻して4週間から1ヶ月ほど保管してから再び幼虫を回収すると良いです。

その際に割り出しで出て来た卵も一緒に埋め込んでおくと勝手に孵化して育つので管理が楽で孵化率も高いです。

(1か月後には、ある程度の大きさまで育っています。)

容器には、種類と割り出し日を記載したメモかテープを貼っておくと正確に管理できます。

割り出し結果です。

今回は、36匹の幼虫が確認できました。(そこそこ爆産だと思います。)

一時管理用カップにマットを入れて保管します。

一時管理用カップには、無添加虫吉幼虫マットを固めずに入れて4から7日ほど養生させてからブナ菌糸ビン550cc(現在は遮光タイプ500ccへ商品の変更あり)に入れます。

※割り出しの際の傷や虚弱な個体を見極める為に少し日を置いて入れた方がエサのロスが減ります。

異常がある幼虫

上の画像は、目に見えない「真菌の仲間」が幼虫の体内に入り込んで増殖して、腸内の善玉菌が死滅もしくは、栄養の吸収を阻害する事によって発症するとされる病気です。

飼育ケース内の微生物のバランスが崩れる事で発生しやすく、発症すると体が半透明になって成長できずに死んでしまいます。

ブヨブヨ病と言われる事が多いですがボトルへの投入の際には、十分な見極めが必要です。

なお、カップには、幼虫管理ラベルを貼るスペースが無いのでビニールテープやマスキングテープに種類や産地などの情報と割り出し日を記載して1匹(1個)ずつ貼っておくと管理ミスを防げます。