壱岐産ノコギリクワガタの産卵セットの割り出しと卵や幼虫の保管方法など

今日の福岡県福津市の天気は、晴れで夏に逆戻りしたような蒸し暑い一日でした。

三連休から連続して夏日が続いています。

今日も夕方から夏の終わりに組んだ壱岐産ノコギリクワガタの産卵セット(加水した産卵木をマットで埋め込んでセットした容器の事)の幼虫割り出しを行いました。

ノコギリクワガタの産卵方法(セットの方法)>>

壱岐産ノコギリクワガタの産卵セットの様子

こちらは、8月に組んだ壱岐産ノコギリのセットをひっくり返した様子です。

マットから初齢、二齢の他に卵も見えます。

●使用した主な飼育用品

基本的に国産ノコギリクワガタの繁殖方法と同じです。

初齢と二齢です。

画像は、初齢(左)と二齢(右)です。

気のせいかもしれませんが本土産よりも少しだけ大きい様な感じもします。

※個体差かもしれませんが・・・。

出て来た卵です。

マットの塊を割ると卵が産みつけられていました。

朽ち木だけでなく固まった土の層にも産卵します。

クワガタの卵から羽化までの成長過程の紹介>>

卵です。

こちらも別の場所から出て来た卵です。

今年入荷した天然のメスを用いましたが逆算しても9月下旬以降に卵を産んだ事になります。

卵を容器に戻しています。

卵は、大量に出て来たので一旦、使用したマットと一緒に元の容器に戻しました。

少しズボラの様に見えますが卵は、個別に保管するよりも割りカス(使用したマットや朽ち木片)と一緒に容器に戻した方が孵化率が高い様に思えます。

卵から孵化したばかりの幼虫

こちらの写真は、卵から孵化したばかりの初齢です。

少し分かりにくいですが未だ卵の殻が付着しています。

※この状態の初齢も先ほど紹介する割りカスの中にそっと埋め戻してあげると良いです。

初齢から二齢へ脱皮したばかりの幼虫

こちらは、初齢から二齢へと脱皮している最中です。

お尻の辺りに抜け殻が付着しています。

スプーンを用いて幼虫を移動

エサ交換用スプーンを用いて一時管理用カップに慎重に移します。

カップの中には、無添加虫吉幼虫マットを固めずに入れています。

※収まりが良い様に親指で表面に凹みを入れています。

使用した朽ち木

今回使用した2本の産卵木です。

食痕と共に出て来た幼虫

マイナスドライバーを用いて潰さない様に慎重に割ると二齢が出てきました。

喰い進んだ痕(食痕)が見えます。

※進んだ後に出来た坑道を糞や木屑で埋め戻しながら移動します。

芯の付近から出て来た幼虫

こちらは、芯の付近から出て来た幼虫です。

木目に沿って進んでいるのが分かります。

朽ち木から出て来た幼虫です。

もう一方の朽ち木から出て来た初齢です。

こちらは、何故か初齢ばかり出てきました。

因みに幼虫の色が肌色の理由は、腸内に溜まった食べたエサ(朽ち木)が透けて見えているからです。

黒いマットを食べると黒っぽくなりますが異常ではありません。

割りカスを保管します

一回の割り出しで全部を回収するのは、難しいので割りカスを容器に戻してます。

割カスの容器には、テープかメモ紙に種類や産地などの情報と割り出し日を記載して貼っておくと管理が簡単です。

卵も先の説明のとおり一緒に戻しておいて4週間から1ヶ月経過して、確実に孵化させてから再び容器をひっくり返して回収すると良いです。

早ければ数週間経過すると容器の底に幼虫が見え始めるので再割り出しの目安にしてください。

今回割り出した幼虫です。

今回の割り出し結果です。

※28匹ですが卵は割りカスに戻したので最終的には40匹くらいになるかもしれません。

カップにマットを入れて保管します

一時管理マットの中には、虫吉幼虫用マットを固めずに入れて蓋を閉め、4から7日ほど養生させてからクヌギ菌糸ビン550cc(現在は遮光タイプ500ccへ商品変更)もしくは、マットボトル850cc(現在は遮光タイプ800cc)に入れます。

※上記の日数は、マットボトルや菌糸ビンのロスを防ぐため、割り出し時の傷や虚弱な個体の見極めに必要な期間だとお考え下さい。

なお、カップにには、幼虫管理ラベルを貼るスペースがありません。

そこでビニールテープかマスキングテープに種類や産地などの情報と割り出し日を記載して1匹(1個)ずつ貼っておくと管理ミスを防げます。