ヤエヤマノコギリクワガタ(西表島)の産卵セット割り出し(幼虫35匹の爆産)

今日も福岡県福津市は、曇り時々雨の少し肌寒い一日でした。

秋になるとクワガタの羽化のペースが落ちますが産卵セットの割り出しや幼虫のエサ交換など来シーズンに向けての準備に追われています。

※本来は、幼虫飼育の秋の季節ですが先週末から異常なくらい気温が低いので幼虫の成長速度にも影響が出そうです。

今回も前回から引き続き、先週末に行ったヤエヤマノコギリクワガタの産卵セット(加水した産卵木をマットで埋め込みセットした容器の事)の割り出しの様子をお伝えしたいと思います。

ヤエヤマノコギリクワガタの産卵セットをひっくり返した様子

画像は、夏の終わりに組んだヤエヤマノコギリ(西表島産)の産卵セットをひっくり返した様子です。

少し引っ張り気味だったので既に二齢がメインでした。

●使用した飼育用品は、下記のとおりです。

・飼育容器:コバエ防止飼育ケース(中)

・昆虫マット:産卵用4リットル

・産卵木(朽ち木):クヌギ材(Mサイズ)

・エサ:国産プレミアム昆虫ゼリー(合成保存料は不使用)

ヤエヤマノコギリクワガタの産卵方法を紹介した過去の記事>>>

マットの塊の中から出て来た幼虫

マットの塊の中から出て来た二齢です。

マットの塊の中の幼虫は、潰さない様に慎重に取り出してください。

※強く押さえると潰してしまいます。

ヤエヤマノコギリクワガタの二齢と初齢です。

二齢(左)と初齢(右)です。

小型の種類でも初齢と二齢の体や頭部のサイズに大きな差が有ります。

クワガタの卵から羽化までの成長過程>>

幼虫をスプーンで運んでカップに入れます。

出て来た幼虫は、エサ交換用のスプーンを用いて一時管理用カップに入れると潰しや傷の心配がなくなります。

孵化したばかりのヤエヤマノコギリクワガタの幼虫

孵化したばかりの幼虫です。

まだ頭部の色が薄く、何も食べていないのでお腹も真っ白で小さいです。

朽ち木から出て来たヤエヤマノコギリクワガタの幼虫です。

朽ち木から出て来た幼虫です。(朽ち木を食べているのでお腹が肌色です)

幼虫の体色は、直近に食べた食べ物の色で変化しますのでマットを食べると黒っぽくなり、朽ち木を食べると肌色になります。

色が異なっても異常ではありません。

朽ち木を割る際は、マイナスドライバーや先が尖ったニッパー(スプリング付き)を用いると楽です。

ヤエヤマノコギリクワガタの割りカスです。

いつもお伝えしていますが1回の割り出しで全ての幼虫を回収するのは困難です。

産卵に用いたマットや朽ち木片(割りカス)は、元の容器に全部戻して4週間から1ヶ月ほど経過してから再びひっくり返して幼虫を回収すると良いです。

割り出しの際に出て来た卵も個別に回収するよりも割りカスと一緒に容器に埋め戻した方が管理が楽で孵化率も高いのでお勧めです。

容器には、種類や割り出し日を記載したメモやテープを貼っておくと正確に管理できます。

ヤエヤマノコギリクワガタの割り出し結果

今回の割り出し結果です。

全部で35匹ですが割りカスの中にも残っていると思いますので最終的には、少し増えると思います。

カップにマットを入れて蓋を閉めます。

一時管理用カップに無添加虫吉幼虫用マットを固めずに入れて4から7日ほど養生(様子見)します。

その後、クヌギ菌糸ビン550cc(現在は遮光タイプ500ccへ商品変更)もしくはマットボトル850cc(現在は遮光タイプ800ccへ商品変更)に入れます。

※菌糸ビンなどのロスを防ぐため、割り出し時の傷や虚弱な幼虫の有無を見極める必要がありますので割り出し直後のボトル投入はお勧めしません。

沢山の種類を飼育しておられる場合は、管理ミスを防ぐ為にカップの本体に1個ずつ種類と割り出し日を記載したビニールテープもしくはマスキングテープを貼っておく必要があります。

(カップの大きさの都合上、幼虫管理ラベルが乗らないので必ずお願いします。)

2本目への交換は、菌糸ビンの場合は約3ヶ月後。

マットボトルの場合は、ノコギリクワガタだと約4ヶ月後です。


ヤエヤマノコギリクワガタ(西表島)の産卵セット割り出し(幼虫35匹の爆産)” への2件のコメント

  1. 虫吉様で用品等を購入しているBUGです。
    お世話になっております。
    おお!西表島のヤエヤマノコギリですか⭐︎
    良いですね!

    2015年にこのヤエヤマノコギリクワガタ含め、ヤエヤママルバネクワガタやチャイロマルバネクワガタなど、南国・八重山のクワガタ達が石垣市の条例で石垣島全土での採集が禁止になって以来、今となっては採集出来るのは今回の西表島産のみですもんね。。
    南西諸島のクワガタ、ひいては昆虫や生き物全般、そして植物や生態系も本当に好きですので、いずれは採集しに行ってみたいなと思っているのですが、どんどん規制されて悲しいです。

    ネガティブなコメントが続いてしまいましたが、割り出し結果が35頭とは!流石虫吉様ですね!
    やはり、虫吉様の産卵セット用のマットや産卵木は本当にクオリティが高いです!

    こちらの幼虫は成虫になったら販売等の予定はあるでしょうか?
    もしあるようでしたら、販売した際、ご縁があれば購入させて頂くと思いますので宜しくお願いします。

    やはりこういった離島種のクワガタ含め、国産クワガタは素晴らしい種ばかりで大好きです⭐︎

    • BUG – SHIZUOKA様

      いつもお世話になっております。
      コメントありがとうございます。
      確かに沖縄や南西諸島は、独自の固有種が多くクワガタに限らず多くの動植物が保護の対象になる傾向が強まっています。

      沖縄(ヤンバル)と奄美群島の原生林も来年7月に世界自然遺産に登録されると自然保護の条例が発効される可能性もあります。

      今回紹介しましたヤエヤマノコギリもお客様にご提供する為に育てておりますので無事に羽化しましたら販売予定です。

      宜しくお願い致します。

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