国産ヒラタクワガタの大器晩成型(二年一化)の大型個体の羽化

今日の福岡県北部は、日中は日が差していましたが早朝は時々小雪が舞う寒い天気でした。

2月中旬に差し掛かり虫吉の幼虫繁殖場でも例年の様に春の羽化ラッシュが近付きつつあります。

今回は、今月の羽化チェックで掘り出した最新羽化の国産ヒラタクワガタを紹介したいと思います。

国産ヒラタ68ミリ

画像は、2018年2月の最新羽化の国産ヒラタクワガタ福岡県福津市産68ミリの大型個体です。

この個体は、2016年の初秋に産卵セットを組み産まれた幼虫を育てました。(産卵方法はコチラ

1回目の割り出し時に保管した割りカスの中のから採取した幼虫なので12月の低温で成長速度が鈍化したようです。(幼虫期間が1年以上あったことになります。)

※2016年11から2017年の3月は、空調設備の調子の都合で少し気温が低かったので成長が遅くなって大型化の傾向があります。

(1本目→2本目の交換の際、二齢のままでした)

●エサ交換のリレーは下記のとおりです。

  • 1本目(2016年12月17日、二齢):クヌギ菌糸ビン550cc(本来ならブナを推奨)
  • 2本目(2017年3月23日、二齢):無添加マットボトル850cc
  • 3本目(2017年7月21日、終齢):同上
  • 4本目(2017年11月24日、終齢):同上

⇒2018年1月14日に蛹になっているのを確認⇒2月上旬羽化です。

1本目から2本目の交換の際に二齢のままだったのでエサを切り替え飼育を行いました。

最初の菌糸ビンで育っていなければ上記の交換リレーでじっくり時間を掛けて育てた方が大化しているようです。

確かに菌糸ビンを用いると早く羽化しますが、終齢で暴れと呼ばれる掻き混ぜ行動を起こして激縮みを起こしやすいです。

最初の1本目の投入で大きく育つ素質を持った幼虫に育ててしまえば無添加マットボトルで大きく育ってくれます。

菌糸ビンからマットへの切り替え飼育について>>

マットボトルについて

マットボトルとは、無添加虫吉幼虫用マットをボトルに詰めた商品の事です。

無添加なので発酵ガスや発酵熱が発生せず、幼虫に安全で喰い付いも良いです。

【ガス抜き不要、加水不要です。】

劣化も遅いのでボトルにカチカチに固く詰め込んでいただくと国産ヒラタの場合、3から4ヶ月に1回の交換で済むのでストレス痩せも軽減できます。

69から70ミリのオス

こちらも最新羽化の国産ヒラタ(福岡県福津市産)の69ミリ(限りなく70ミリに近い)大型個体です。

最初に紹介した68ミリと同様に2016年に割り出した幼虫が今年になって羽化しました。

但し、前述の個体とは兄弟ではありません。

●下記のエサ交換リレーで羽化させました。

  • 1本目(2016年12月9日、二齢):クヌギ菌糸ビン550cc(本来ならブナを推奨)
  • 2本目(2017年3月17日、二齢):無添加マットボトル850cc
  • 3本目(2017年7月21日、終齢):同上
  • 4本目(2017年11月24日、終齢):同上

⇒2018年1月14日に蛹になっているのを確認⇒2月上旬羽化です。

温度が低かった影響で、こちらも1本目から2本目の交換時に二齢のままでしたので切り替え飼育です。

因みに2本目から3本目への交換の際は、13から14グラムでしたので後半の3本目以降に一気に大きく育った晩成型のタイプだと思います。

その他の種類も少しずつ羽化していますので面白い情報があれば紹介したいと思います。


国産ヒラタクワガタの大器晩成型(二年一化)の大型個体の羽化” への2件のコメント

  1. 虫吉 小澤様
    お世話になっております。
    私の飼育している地元神奈川県産ヒラタクワガタも初令で昨年秋口に虫吉マットボトル850ccへ投入し、今年1月に交換しましたが常温飼育の為か初~2令のままでした。
    ブログを拝見し、大器晩成型と信じて大型個体の羽化に期待が持てました。
    10円玉にも満たない位の大きさですが、引き続き850ccで飼育した方が良いでしょうか。

    • 米倉様

      いつもお世話になっております。
      クワガタ工房です。
      コメントありがとうございます。
      菌糸ビンは、エサというよりもボトルの中でキノコの菌を飼育しているのと同じ感じなので菌糸が活性する温度に加温する必要が有ります。
      虫吉の場合は、二齢幼虫のままだった場合は、マットボトル850ccメインに投入しています。
      ※マットボトルの詰め置きが無い場合のみ菌糸ビンに入れていますが本土ヒラタは、マットに入れた方が良い結果が出ています。

      但し、一番大事な事は、温度です。大きく育てる場合は、20℃前後の気温が最も結果が出やすいです。

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