アマミノコギリなど離島産ノコギリクワガタの羽化と天然個体の越年情報

今週は、先週までの寒さが嘘の様に気温が上がり本格的な春の天気になりそうです。
毎年の事ですが季節の変わり目の天候は極端です。

今回は、前回の羽化情報の続編になりますが週末に行ったクワガタの新成虫の掘り出しの情報などをお伝えしたいと思います。

アマミノコギリ73ミリ

画像は、3月最新羽化のアマミノコギリクワガタの水牛73ミリ(限りなく74ミリに近い)大型の個体です。

黒光りをした極太系のカッコイイ個体です。

2016年の晩夏に産卵セットを組んで秋に割り出した幼虫を育てて羽化させました。

※毎年の事ですがこの種類は、本当に幼虫期間が長い事を痛感させられます。

2016年10月割り出し記事>>>

●下記のエサ交換のリレーで羽化させました。

  • 1本目(2016年10月25日、二齢):ブナ菌糸ビン550cc
  • 2本目(2017年2月8日、終齢):虫吉マットボトル850cc(無添加虫吉幼虫用マットのボトル詰め商品)
  • 3本目(2017年9月14日、終齢):同上

⇒2018年1月9日に蛹室が見えたので4本目の交換無し。

終齢は、菌糸ビン飼育の際に暴れと呼ばれる菌床の掻き混ぜ行動を起こして激縮み(小型化)してしまう事が多いです。

虫吉では、終齢から無添加虫吉マットボトルでの飼育へ切り替えて大型個体を狙っています。

菌糸ビンからマットへの切り替え飼育について>>

マットボトルについて

無添加虫吉マットは、ボトルにカチカチに固く押し固めても添加剤特有の幼虫に有害な発酵ガスや発酵熱が発生せず幼虫にとって安心安全です。

加えて、持ちも非常に良いのでノコギリの場合、確実に4ヶ月間の交換無しで済みます。

交換頻度を落とした方が、掘り出し時の幼虫への負担(ストレス痩せ)のリスクを軽減できるので結果的に大きく育ちやすいです。

終齢で夏にエサ交換を行うと極端に落ち着きが悪くなって潜らずに上に出てきて痩せてしまいます。

そこで2本目から3本目へは、夏の交換を省略して少しズボラ気味にしましたが無事に大きく育ってくれました。

2016年の秋に割り出した分の残党が今年になって少し羽化していますのでペアでの出品が可能だと思います。

クメジマノコギリ63ミリ

画像は、最新羽化のクメジマノコギリクワガタ63ミリの極太系のオスです。

パーソナルベスト記録に並ぶサイズです。

●下記のエサ交換リレーで羽化させました。

  • 1本目(2017年4月6日、二齢):クヌギ菌糸ビン550cc
  • 2本目(2017年8月5日、終齢):無添加マットボトル850cc

⇒年明けに蛹室を作り始め、2018年2月上旬に蛹になっているのを確認したので3本目の交換は行っておりません。

※2本目からのエサの切り替え理由は、前述のとおりなので省略いたします。

こちらは、今年に入ってから少しずつ羽化しています。

クチノエラブノコギリ67ミリ

こちらは、2月に羽化したクチノエラブノコギリクワガタ67ミリの大型のオスです。

こちらは、2016年の夏に割り出した幼虫が2年掛けて羽化した個体です。

残念ながらメスがいないのでお蔵入りになりそうです。

●下記のエサ交換リレーで羽化させました。

  • 1本目(2016年7月25日、二齢):クヌギ菌糸ビン550cc
  • 2本目(2016年10月17日、終齢):無添加マットボトル850cc
  • 3本目(2017年2月25日、終齢):同上
  • 4本目(2017年9月13日、終齢):同上

⇒2018年1月中旬に蛹になっているのを確認したので5本目の交換無しです。

3から4本目は、サナギになるかならないか微妙なタイミングでしたので少しズボラ気味の交換になってしまいました。

★ここから先は、昨年の夏に採集された天然個体の越年情報になります。
※長寿ネタになります。

天然アマミノコギリのメスの越年個体

こちらは、新年最初のブログでご紹介した天然アマミノコギリのメス(2017年7月上旬入荷分)です。

※昨日2018年3月11日撮影。

余ったメスを個人的な趣味で繁殖場(幼虫飼育小屋)の片隅で飼育しています。

まだまだ元気なので更なるご長寿を目指して頑張って飼育してみます。

※元々、本土の種よりも寿命が少し長いので過去に2回目のお正月を迎えた天然のメスもいます。

2回目のお正月を迎えた天然のメスの記事

ノコギリのオスの越年個体

こちらも先ほどのメスと一緒に新年のブログでご紹介した福岡県田川市産の天然ノコギリクワガタのオス(2017年8月の樹液採集の個体)です。

※昨日2018年3月11日撮影。

2018年新春の越年記事

この個体は、左の触角の途中が欠損していますが指を出すと襲い掛かってくるくらい元気です。

こちらも今年の夏を目指して頑張って飼育してみます。