今日の福岡県は、初夏の様な少し蒸し暑い汗ばむ陽気でした。
今回は、先日行ったゴトウヒラタクワガタの幼虫の割り出しの様子をお伝えしたいと思います。
画像は、今年の2月中旬に組んだゴトウヒラタの産卵セット(産卵木を加水してセットした容器の事)をひっくり返した様子です。
この時点で既に沢山の初齢と二齢が見えています。
●使用した主な飼育用品は、下記のとおりです。
- コバエ防止ケース(中)
- 産卵用マット4リットル
- 国産プレミアム昆虫ゼリー(合成保存料は不使用)
- クヌギ産卵木Mサイズ
画像は、マットの中から出て来た孵化して間もない数ミリの初齢です。
しばらくするとエサを食べ始め、20度前後の気温の場合、約10から2週間後には脱皮して二齢へ変化します。
画像は、初齢と二齢(オス)です。
早ければ二齢で雌痕(腰の部分の白い斑紋)の判別が可能な場合もあります。
また、大型化の素質があるオスの頭部は、画像の様に大きく肥大化する傾向があります。
幼虫は、画像の様に専用のスプーンを用いて管理用カップに移し替えると傷つけるリスクを減らせて安心です。
※因みにスプーンに乗っている二齢は、白い斑点が見えるのでメスの可能性が高いです。
朽ち木の表面をマイナスドライバー(工具)で軽く削るように割ってみると初齢が出てきました。
側面の小さな破片の中にも初齢が潜り込んでいました。
クヌギ産卵木(M)は、最適な材質なので至る所に幼虫がいる事が多く、潰さない様に慎重に割り出す必要があります。
画像は、食痕と共に出て来た二齢(左)と初齢(右)です。
朽ち木から出て来た個体は、肌色(薄茶色)に見えます。
一方、マットを食べた個体は、黒っぽくなりますが、直前に食べた物が透けているだけの一時的な状態なので異常ではありません。
今回の朽ち木は、画像の様に少し割っただけで複数の幼虫が見える事が多かったです。
どこから割れば良いのか判断が難しかしかったです。
※但し、潰しはゼロでした。
反対側の面の少し中心に近い部分から出てきた複数の幼虫です。
※画像では3匹ですが右下の端にも1匹います。
芯の部分を真っ二つにした様子です。
中心付近まで食痕(食べ進んだ痕跡)を残して潜り込んでいました。
更に細かく割って出てきた幼虫です。
今回は、産卵木から大量の幼虫が出てきました。
初齢や卵は、1回の割り出しで全部を回収するのが困難です。
割りカス(使用したマットと朽ち木編)は元のケースに戻して、4週間から1ヶ月ほど保管してから再びひっくり返して回収すると良いです。
割りカスには、テープやメモに種類や産地などの情報と割り出し日を記載して貼っておくと管理しやすくなります。
今回の割り出し結果は40匹でした。(大爆産です)
後から割りカスの中からも出て来ると思います。
一時管理用カップには、無添加虫吉幼虫マットを固めずに入れて4から7日ほど異常の有無を確認する為に養生させます。
その後に二齢から優先的にブナ菌糸ビン550cc(現在はブナ遮光ボトル500cc超固詰めタイプへ仕様変更)に投入します。
※割り出し直後や初齢をいきなり投入してしまうと外傷や虚弱な個体がいた場合にエサのロスが発生しますのでお勧めしません。
カップには、1個ずつに種類や産地、割り出し日などの詳細データを記載したビニールテープやマスキングテープを貼っておくと管理ミスを防げます。