週明けの福岡県北部は、天気が崩れ肌寒くなりました。
今日は、最新羽化のクワガタの掘り出し作業で出てきた個体をいくつか紹介したいと思います。
画像は、3月末に羽化したヤクシマコクワガタ50ミリの特大サイズです。
※今年羽化した50ミリオーバーで最も赤の発色が良い綺麗な個体です。
アゴが太くてガッチリとした感じ(極太系)なので個人的に好きな種類です。
昨年の初夏に入荷した天然のメスでセットを組んで産まれた幼虫を育てました。
●エサ交換のリレーは下記のとおりです。(飼育温度は21から23℃前後)
- 1本目(2017年8月28日、二齢):クヌギ菌糸ビン550cc
- 2本目(2017年12月8日、終齢):虫吉オオクワマット(550ccボトルにオリジナル木製プレスを用いて強く押し固めた物)
⇒2018年2月18日に前蛹(サナギの直前段階)になっていたのを確認したので3本目の交換無し。
※この種類は、若干成長速度が速く早期羽化の傾向があるのですが2本成りで50ミリが羽化しました。
因みにいつもの様に2本目からはマットへの切り替え飼育で大型個体を狙いました。
ボトルにマットを詰める際は、容赦なく固く詰めてください。
詰めが緩いと使用中に乾燥したり中身が目減りして緩くなってしまい正常に蛹化や羽化ができなくなる恐れがあります。
こちらは、4月10日に羽化したばかりの本土ヒラタクワガタ(福岡県福津市産)67ミリの特大サイズのオスです。
昨年の夏に採集した天然のメスを産卵させて産まれた幼虫を育てました。
●下記のエサ交換で羽化させました。
- 1本目(2017年9月11日、二齢):ブナ菌糸ビン550cc
- 2本目(2017年11月28日、終齢):無添加マットボトル850cc(無添加虫吉幼虫用マットのボトル詰め商品)
⇒2018年2月下旬に蛹室(サナギの部屋)を作っていたので3本目の交換は行っていません。
※今年は、未だ70ミリオーバーが羽化していませんが先日、埼玉県のお客様から71ミリの羽化報告のメールをいただきました。
こちらは、3月下旬に羽化した本土ヒラタ(宮崎市産)64ミリの綺麗な大型個体です。
こちらも昨年の夏に入荷した天然のメスから産まれた幼虫を育てて羽化させました。
但し、毎年の事ですがなかなか70ミリに迫る個体が羽化しません。
宮崎産の70ミリオーバーは、かなりの迫力だと思います。
※定説のとおり、九州北部に分布する個体の方が大型化する傾向が強いです。
●エサ交換のリレーは、下記のとおりです。
- 1本目(2017年9月25日、二齢):クヌギ菌糸ビン550cc
- 2本目(2017年12月29日、終齢):無添加マットボトル850cc
⇒2018年3月上旬に既に蛹になっているのを確認したので3本目の交換無し。
いつもの様に2本目からは終齢の菌糸ビンの暴れ(菌床の掻き混ぜ)を回避してじっくりと大きく育てる為に無添加虫吉マットボトルでの飼育へ切り替えました。
無添加なのでボトル内で発酵ガスや発酵熱が一切発生せずに幼虫に安心です。
劣化が遅く、持ちも良いので本土ヒラタの場合、4ヶ月に1回の交換に抑えてストレス痩せのリスクも軽減できます。
こちらは、4月最新羽化のオキナワヒラタクワガタ(久米島産)69ミリの特大個体です。※限りなく70ミリに近いです。
この個体は、画像の様にガッチリ系なので手に乗せると独特の重量感と迫力があります。
※独特のアゴの湾曲が何とも言えません。
●下記のエサ交換で羽化させました。
- 1本目(2017年1月15日、二齢):クヌギ菌糸ビン550cc
- 2本目(2017年4月10日、終齢/投入時15g):マットボトル850cc
- 3本目(2017年10月13日、終齢):同上
⇒2018年3月1日に蛹になっているのを確認したので4本目の交換無しです。
このサイズで羽化するには終齢の最終段階での体重が20グラムオーバーになっていたと思われます。
少しズボラ気味の交換リレーになっていますが、明らかに2本目からのマットボトルで大型化しているのが分かります。
交換頻度を下げることで掘り出し時のストレスや刺激を無くせるので良い結果が出ていると思います。