ヤクシマスジクワガタの産卵セットの割り出し【幼虫32匹の爆産の様子】

深夜の更新につき、日が変わってしまいましたが土曜日(4月21日)は、気温が上がり、一足早い初夏の様な天候でした。

日曜日も一時的に気温が高くなりそうです。

今回は、先日行ったヤクシマスジクワガタの産卵セットの割り出しの様子をお伝えしたいと思います。

屋久島に生息するスジクワガタの亜種で本種に比べて赤みが強く、アゴの内歯の発達が弱いのが特徴です。

産卵セットの容器

こちらは、1月に組んだケース内の画像です。

気温が低かった影響もあり、なかなか幼虫が見えなかったので、割り出しを思いっ切り引っ張った形になってしまいました。

既に3ヶ月以上経過しているので全体的に良い感じに朽ちてしまっています。

※産卵方法は、本土産の種類と全く同じです。

●今回使用した用品です。

※ゼリーは、そのまま与えるとメスが潜り込んで溺死する事があるのでゼリースプリッターで半分にカットして与えると良いです。

詳しいセット方法を紹介した記事

容器の側面

飼育容器の側面から小さな若齢(初齢、二齢)幼虫の姿が見えていました。

幼虫の成長過程>>

容器をひっくり返した様子

容器をひっくり返した様子です。

小さな幼虫が数匹見えています。

※白い部分は、原材料の朽木から出た菌糸なので飼育上の問題は御座いません。

初齢と二齢の比較です。

画像は、二齢(左)と初齢(右)の比較画像です。

初齢は、数ミリ(3から5ミリ前後)の大きさなのでマットの中に紛れ込むと見つけ出すのが困難なレベルです。

画像の二齢は、頭部が発達しているのでオスの確率が高いです。

朽ち木の側面

朽ち木の側面には、幼虫の食痕が見えており中に結構な数が 入っているのが分かります。

但し、幼虫は木を食い尽したり、朽ちすぎたり、密集しすぎた場合などは、マットの方に移動する事があるので断言はできませんが。

朽ち木を真っ二つに割った様子です。

木が朽ちて柔らかくなり過ぎていたので心配しましたが木を真っ二つに割ると無数の食痕と共に小さな初齢が姿を現してくれました。

中心付近から出た幼虫

中心付近からも幼虫が出てきました。

※親虫のメスが潜り込んだ痕跡があるので既に何匹かの幼虫が捕食されてしまった可能性もあります。

朽ち木の破片から出てきた二齢

朽ち木の破片から出てきた二齢です。
周囲の朽木を粉々にして食べているのが分かります。

3本目の朽木を割った様子です。

3本目の朽木は、古くなってカスカスになっていたのでイマイチでしたが中心付近から数匹の初齢が出てきました。

専用スプーンですくい上げる

幼虫は、小さいので下に落ちた場合、指で摘まむよりも画像の様にエサ交換用のスプーンですくい上げた方が潰しのリスクを軽減できます。

割りカスを保管します。

ヤクシマスジクワガタは、卵や初齢が非常に小さく、1回の割り出しで全部の幼虫を回収するのが困難です。

今回、用いた朽ち木やマット(割りカス)は、飼育容器に戻して保管をして、1ヶ月くらい経過後に再度容器をひっくり返して幼虫の有無を確認される事をお勧めします。

32匹の割り出し結果

今回のセットから回収した幼虫32匹です。

マットから16匹、朽ち木から16匹出てきました。

カップにマットを入れて保管します。

一時管理用カップには、無添加虫吉幼虫用もしくは、虫吉オオクワマットのいずれかを固めずに入れて4から7日ほど外傷や虚弱の有無を見極める為に養生させます。

養生させた後に幼虫飼育ボトル500ccに上記のマットをオリジナル木製プレスで強く押し固めた物に投入すると良いです。

※ボトル投入の際は、二齢から優先的に行う事をお勧めします。

なお、一時管理カップは小さいので幼虫管理用のラベルを貼るスペースがありません。

カップには、種類等の情報を記載したビニールテープやマスキングテープを1匹ずつ貼って保管すると管理ミスを防げます。

週明けも面白い情報が御座いましたらご紹介します。