チョウセンヒラタクワガタやヤクシマノコギリなど最新羽化情報

今日の福岡県は、晴れの過ごしやすい天気でしたが流石に11月も中旬に差し掛かると日没後は肌寒く感じます。

今回は、現在進行中の「10月に羽化したクワガタ」の掘り出し作業で出てきたものを少しだけ紹介したいと思います。

チョウセンヒラタクワガタ50ミリ

まず最初は、10月下旬羽化のチョウセンヒラタクワガタのオス50ミリの大型個体です。
※10月下旬から少しずつ羽化が始まりました。

日本では、朝鮮半島に近い対馬のみに生息する小型の種類です。

少し地味な存在ですがレアな種類になります。

以前紹介した5月の連休明けに行った割り出し情報で紹介した幼虫を育てて羽化させました。

●下記のエサ交換のリレーで羽化させました。

  • 1本目(2018年5月11日、二齢):ブナ菌糸ビン550cc
  • 2本目(2018年8月23日、終齢):無添加マットボトル850cc(虫吉幼虫用マット

→9月28日に蛹になっているのを確認したので3本目の交換無しです。

半年以内で羽化した割りには、大きく育ってくれました。

50ミリオーバーは、他にも羽化していますので翅が固まったペアから順次出品予定です。

屋久島産ヒラタクワガタ66ミリ

こちらも10月下旬最新羽化の屋久島産ヒラタクワガタ66ミリの大型個体です。

※現時点でパーソナルベストサイズです。

九州北部産のヒラタよりも大きくなりにくい感じですが、画像の個体はガッチリとした独特の雰囲気があると思います。

●エサ交換のリレーは下記の通りです。

  • 1本目(2018年3月5日、二齢):ブナ菌ビン550cc
  • 2本目(2018年6月8日、終齢):無添加マットボトル850cc

→2018年9月28日に蛹になっているのを確認したので3本目の交換無しです。

いつもの様に終齢での菌糸ビンの暴れ(菌床のかき混ぜ)による縮みを回避して大きく育てる為に菌糸ビン→マットへの切り替え飼育を行いました。

※暴れを起こすと菌糸ビンの白い部分が数日で消滅するくらい幼虫が動き回って痩せます。

飼育のイメージとしては、1本目の菌糸ビンで大きく育つ素質を持った終齢まで育てた後で無添加虫吉マットでの飼育でじっくりと大型化させる感じです。

無添加虫吉幼虫マットは、一般的な添加剤による強制発酵タイプのものと異なり、ボトル内で幼虫に有害なガスや熱を伴う腐敗や発酵が無いのでカチカチに固く詰め込んでも大丈夫です。

劣化が遅く、持ちが良いので固く詰め込んだ方が交換頻度を3から4ヶ月に1回に落とす事が出来るので幼虫への負担も軽減できます。
※ただし、水を加えると極端に劣化が早まってしまうので無加水で使用してください。

無添加虫吉幼虫用マットの説明書(クワガタ版)>>

今回紹介した個体は、近日中に出品できると思います。

ヤクシマノコギリクワガタ67ミリ

こちらは、10月最新羽化のヤクシマノコギリクワガタ67ミリの特大サイズのオスです。

今年は、全体的に極太極湾曲系の65ミリオーバーの大型個体が多く羽化しています。

因みに昨年の夏に入荷した天然のメスで産卵セットを組んで生まれた幼虫を羽化させました。

ヤクシマノコギリクワガタの産卵方法を紹介した過去の記事です。

●下記のエサ交換リレーで羽化させました。

  • 1本目(2017年11月3日、二齢):クヌギ菌ビン550cc
  • 2本目(2018年2月11日、終齢):無添加マットボトル850cc

この種の終齢は、大きなものでも13から15グラム前後の大きさにしか育たないので850ccのボトルに入れた際は、4ヶ月くらい引っ張っても大丈夫です。

ただし、終齢幼虫は、温度と湿度が高い季節にエサ交換を行うと極端に落ち着きが悪くなり潜らずに縮んだり、上で蛹化するなどのトラブルが多くなるので夏のマット交換を省略するズボラ飼育で羽化させました。

ただし、ご自身でお詰めになられる場合は、思いっきり強く詰めてください。

詰め込みが弱いと途中で緩んでしまいブカブカの大きな蛹室を作ってアゴが変形したり羽化の際に起き上がれずに不全を起こしやすくなります。

8月20日に前蛹(蛹室と呼ばれる空洞の中で過ごす蛹の直前段階)になっているのを確認したので3本目の交換無しです。

今年も残り2ヶ月を切りましたが(厳密に言うと50日)、面白い情報があれば紹介したいと思います。