アマミノコギリクワガタの割り出しと2017年入荷の長寿の天然のメス

11月も半分が過ぎ、急に朝晩が寒くなり始めました。

今日は、アマミノコギリクワガタの割り出し結果や昨年2017年7月に入荷した長寿の天然個体の紹介をしたいと思います。

アマミノコギリの産卵セット

画像は、今年の9月に組んだ天然アマミノコギリの産卵セット(加水した産卵木を埋め込んでセットした容器の事)をひっくり返した様子です。

既に何セットか割り出していますが全体的に爆産傾向が高いです。

今年、リニューアルした産卵マットは、産卵効率が昨年までのバージョンより数段にアップしている様に思います。

ちなみに今回の朽ち木は、クヌギ材(M)を1本のみ使用しました。

※産卵効率をアップさせる為、ホワイト高タンパクゼリーもしくは、プロゼリーなどの合成保存料が一切使用されていない国産のタンパク質強化配合の昆虫ゼリーのみを与えています。

詳しいセット方法を紹介した記事です。>>

マットの塊から出てきた卵

マットの塊から出てきた卵です。

11月にも関わらず産卵しているのですごいの一言です。

孵化したばかりの初齢

こちらもマットの中から出て来た孵化直後の小さな初齢です。

大きな頭のオスの二齢

マットの塊から顔を出した大きな頭のオスの二齢です。

大型化する因子を持つ二齢は、この時点で頭部が異常に発達している事が多いです。

二齢と初齢

二齢(左)と初齢(右)です。

1回の脱皮の差で頭部の大きさや胴体の太さが何倍も変化します。

さらに終齢になると大人と子供以上の差が出ます。

幼虫の成長過程の解説>>

出てきた幼虫です。

今回の産卵セットは、主にマットから幼虫が出て来ましたが朽ち木の中からも幼虫が出て来ました。

※画像は、食痕(食い進んだ痕)を残している初齢x2匹です。

割カスを保管

使用したマットと朽ち木片(割カス)は、元の飼育ケースに戻して4週間から1ヶ月ほど保管します。

その後に再びひっくり返して幼虫の有無を確認して廃棄してください。

割り出し時に出て来た卵も一緒に埋め込んでおくと勝手に孵化するのでオススメです。

※回収してカップなどで管理するよりも孵化率が高いです。

割カスを野外に廃棄すると万が一、小さな初齢や卵が残っていた場合、生態系に悪影響を及ぼすので必ず、市町村のゴミ袋に入れて回収ゴミに出してください。

なお、割カスを入れたケースには、テープやメモに種類や産地、割り出し日などの情報を記載して貼っておくと確実に管理ができます。

23匹の割り出し結果です。

今回のセットの割り出し結果です。

23匹の幼虫が出て来ました。

まだ、割カスの容器に卵が残っているので最終的にはもう少し多くなるかもしれません。

カップにマットを入れて保管

一時管理用のカップには、無添加虫吉幼虫用マットを固めずに入れて傷や虚弱な幼虫の有無を確認するために4から7日ほど養生させます。

数日経過して問題が無ければ、二齢から優先的にブナ菌糸ビン500ccに投入します。

※なお、カップは、小さ過ぎて幼虫管理ラベルを貼るスペースが無いのでビニールテープかマスキングテープに種類や産地、割り出し日などの情報を記載して面倒でも1個(1匹)ずつ貼っておくと管理ミスを防げます。


ここからは、今回の産卵セットとは関係がありませんが、以前から何度か登場している2017年7月に入荷した長寿の天然アマミノコギリのメスを紹介したいと思います。

長寿の33ミリのメス。

2017年7月上旬に入荷して現在(2018年11月15日)も生き続けているご長寿の天然のメス33ミリです。

未だ未だ元気な状態です。

今年の7月29日のブログでも紹介した個体です。

こちらの方は、2回目のお正月を迎えてくれる事を願っています。

因みに過去にも2回目の越年個体が存在します。

●下記のページで紹介しています。

過去に紹介した2回目のお正月を迎えた天然のメスの記事です。>>

おそらく、メスは、長寿ギネスかもしれません。