奇跡の棚ぼたゲットの天然オオクワガタ(福岡県福津市産)

55ミリのオス
福岡県福津市産のオス55ミリ

12月の九州北部は、ぐずついた天候が続いておりますが週の半ばは、気温が上がり過ごしやすい日になりそうです。

今回は、年末の整理に追われてネタの写真を撮れなかったので6月8日のブログで少しだけ触れさせていただいた棚ぼたゲットの天然オオクワガタを紹介したいと思います。

画像は、天然採取の幼虫から2018年7月上旬に羽化した福岡県福津市産のオスです。

★棚ぼたゲットのあらすじです。

今年の2月上旬に、虫吉の梱包担当の主婦のパートさんより、庭の隣の空き地に放置していた大木から何かの幼虫が出てきたとの事で朽ちて柔らかい部分だけをカットしていただきました。

詳しく聞いたところ、薪ストーブの薪用に業者さんに運んでもらったエノキの生木があまりに太すぎて機械で切れなかったので空き地に何年も放置していたらキクラゲが沢山生えてきてご家族で収穫を楽しまれたそうです。

木が朽ちてキクラゲが出なくなって、邪魔だったので業者さんに廃棄処分をお願いする為に移動させていたら地面に接した朽ちた部分が割れて幼虫が出てきたとの事でした。

クワガタかどうか分からないけど、飼い方も分からずに放置して死んでしまったら可哀想だから貰って欲しいというのが経緯です。

この時点でヒラタかノコギリのいずれかと決めつけて、取りあえず頂戴しました。

朽ち木からの割り出しは、私が行いましたが柔らかくホクホクに朽ちて土が付着していた事に加え、オスの終齢が9から10グラム台前半(大きな物で13グラム前後だった記憶があります)、メスが6から8グラムという中途半端な体重でした。

なので取りあえず2月8日に無添加マットボトル800ccに投入しておきました。

思い込みが勝ってしまい、この時点でオオクワと気付けなかったので大木の硬い部分に残された幼虫は、廃棄処分になり誰にも気付かれずに天に召されてしまった可能性が高いです。
※経験上、硬い部分に二齢が沢山いたはずです。

ここからは、無事に羽化したその他の個体を紹介します。

56ミリのオス
福岡県福津市産のオス56ミリ

1本目(2018年2月8日)に無添加虫吉マットに終齢で投入して2018年7月20日羽化です。

58ミリのオス
福岡県福津市産のオス58ミリ

1本目(2018年2月8日)に無添加虫吉マットに終齢で投入して2018年7月中旬羽化です。

オス58ミリ
福岡県福津市産のオス58ミリ

1本目(2018年2月8日)に無添加虫吉マットに終齢で投入して2018年7月上旬羽化です。

メス33ミリ
福岡県福津市産のメス33ミリ

1本目(2018年2月8日)に無添加虫吉マットに終齢で投入して2018年5月中旬羽化です。

メス37ミリ
福岡県福津市産のメス37ミリ

1本目(2018年2月8日)に無添加虫吉マットに終齢で投入して2018年5月下旬羽化です。

メス38ミリ
福岡県福津市産のメス38ミリ

1本目(2018年2月8日)に無添加虫吉マットに終齢で投入して2018年6月27日羽化です。

メス41ミリ
福岡県福津市産のメス41ミリ

1本目(2018年2月8日)に無添加虫吉マットに終齢で投入して2018年7月上旬羽化です。

メス41ミリ
福岡県福津市産のメス41ミリ

1本目(2018年2月24日)に無添加虫吉マットに終齢で投入して2018年7月下旬羽化です。

最後のメスのみ後日(2018年2月24日)、他の朽ち木から出てきた幼虫(二齢と終齢)数匹を頂き、育てたので廃材置き場に相当数の幼虫がいた可能性が高いです。

※ただし、すでに跡形も無く撤去されていますが…

天然採取の幼虫で41ミリのメスは、大きな部類になりますので終齢から無添加虫吉幼虫マットでも大きく育つ可能性が高いです。

頂いた当時に二齢だった幼虫が未だ2匹ほど残っているので今後羽化すると思います。

今回は、虫吉が過去に自己採集した天然オオクワガタでデータが残っているものを序でに紹介します。

※過去に5から6回くらい採集しており、他にも2回ほど樹洞に潜られて取り逃がしています。

33ミリのメスの標本
福岡県福津市産メス33ミリの標本
平成19年(2007年)7月17日、樹液採集

こちらは、11年前に自己採集したメスの標本の画像です。
採集の時点で右アゴが欠損していました。

※画像のメスが虫吉がデータで残している最古の個体ですが2000年から2002年に掛けて小型のペアを採集しています。

当時、台風が過ぎ去った直後の深夜3時頃に採集しました。

雨上がりで他の昆虫が余り活性しておらず、クヌギの高い場所の樹洞(上下に深く伸びている状態)に潜り込まれる寸前ではたき落として採集した記憶があります。

天然のメス37ミリ
福岡県宗像市産メス37ミリ
2013年6月13日樹洞採集

採集の紹介をした旧虫吉ブログの記事>>

上の画像は、小さいですが虫吉日記(FC2のブログ)で5年ほど前に紹介したメスです。

実際に採集したクヌギの樹洞を掲載していましたが九州では、台場クヌギの文化が無いので真っ直ぐな木ばかりです。

なので幹が比較的細いのでオオクワガタが住み着きやすい幹深くに抉り込む様に縦に伸びる樹洞(うろ)が木の成長と共に修復されて行き、1から3年で塞がってしまうので採集可能な木を見つけるのが困難です。

加えてカミキリムシの脱出口の後の深い樹洞に潜り込まれると引っ張り出すのが困難です。

個体のデータは残っていませんがクヌギの他に山栗(シバグリ)の上下に長く(30センチ以上)伸びる細長い空洞(樹洞)でも採集した事があります。

今回紹介した個体は、誠に申し訳ございませんが全部非売品です。

親しい方より頂いたものを高額で出品する訳には参りませんのでご理解をお願いします。(今回は、一商人としての筋を通させてください。)

来年の春に産卵させて無事に羽化したら出品予定です。
(繁殖品の価格は、他の産地のペアと同じです。)