アマミノコギリクワガタの大型個体の2018年終盤の羽化紹介(羽化直後の画像あり)

今年最後の三連休も後半になり、今年も残り1週間余りとなりました。

福岡県の今年の12月は、数日だけ寒い日がありましたが平年よりも暖かい日が多いです。

今回も引き続き年内最後の羽化チェックで確認したクワガタの中からアマミノコギリクワガタの大型個体を紹介します。

2匹目のアマミノコギリ77ミリ

画像は12月最新羽化のアマミノコギリクワガタ大水牛77ミリです。

極太系の湾曲したアゴと内歯(アゴの内側の突起)の根元から数えて、第二歯(第一歯と近接)、第三歯(実は第三と第四の結合)の発達が独特の個体です。

特に大型個体は、先端の大きなの内歯が前を向くので思わず見惚れてしまう造形美です。

自然下、飼育下ともに80ミリオーバー(81ミリ)が確認されており、水牛タイプの国内最大種になります。

※余談ですが野外品のギネス認定は、展足標本の状態で行われますので、乾燥により、生きていた時よりも1ミリ以上、縮んだそうです。

昨年の夏に入荷した天然のメスを産卵させて生まれた幼虫を育てて羽化させました。【産卵方法>>

今回の個体のエサ交換リレーは、下記の通りです。

・1本目(2017年9月8日、二齢):ブナ菌糸ビン550cc(現在は、遮光クリアボトル500ccタイプへ商品変更)

・2本目(2017年12月25日、終齢):無添加マットボトル850cc(現在は遮光クリアボトル800ccタイプへ仕様変更)

・3本目(2018年6月6日、終齢):同上

→2018年10月12日に蛹室を確認したので4本目への交換は行なっていません。

1本目から2本目への交換時に終齢になっていたので2本目からは、無添加マットボトルでの飼育へ切り替えています。

菌糸ビンからマットへの切り替え飼育について>>


いつもの説明になりますが、マットボトルとは、無添加虫吉幼虫マットのボトル詰め商品の事です。

添加剤を一切使用せずに発酵させた昆虫マットなので、残留添加成分の腐敗による発酵ガスや発酵熱が発生しない事と持ちが良いので交換頻度を落とせて幼虫へのストレスや刺激、負担を軽減できるからです。(ガス抜き不要、加水不要です)

本来は、幼虫のエサ交換を夏に行わないのですが、6月の時点で前回交換から既に半年(6ヶ月目)になろうとしていたので流石に交換しました。

※如何に持ちが良い無添加虫吉マットの超固詰めでも半年経過すると劣化だけでなく、マットの緩みが発生して肥大化した蛹室を作ってしまった際に羽化時に起き上がれずにアゴズレや羽化不全の原因になります。

ちなみに羽化して間もないオスの大アゴは、柔らかいゴムの様にフニャフニャして、上へ下へ、右に左にグラグラの状態で固定されていません。
(意味がわからない表現ですみません)

羽化して間もないアマミノコギリのオス

羽化している最中のアマミノコギリのオス(75ミリ前後)の画像です。
羽化していると思って開けたら羽化している最中でした(汗)

蛹の形と同様に頭部も下に折れ曲がっていますが実は、その下でアゴが根元から在らぬ角度で折れ曲がって腹部の下に入り込んでいます。

アゴには、上翅と下翅に圧を加えて伸ばした後で頭部が真っ直ぐになった時に湾曲したまま前方に向かって伸ばせる様な独特の折り目構造があります。

なので上下への立体的なヒネリがある湾曲でも左右対象になります。
※まさに幾何学的な造形美です。

アマミノコギリ77ミリの大型個体

実は、アマミノコギリの77ミリの大型個体は、もう1匹羽化していました。

パッと見た感じでは78ミリ超えの様に見えましたが尺寸を行うと77ミリでした。

最初の個体とは、別の産卵セット(別の天然個体)から生まれた幼虫を育てました。

エサ交換リレーは下記の通りです。

・1本目(2017年10月24日、二齢):ブナ菌糸ビン550cc(現在は遮光タイプ500cc)

・2本目(2018年1月20日、終齢):無添加マットボトル850cc(現在は遮光タイプ800cc)

・3本目(2018年9月16日、終齢):同上

→2018年10月7日に蛹室(前蛹)を確認したので4本目の交換無しです。

アマミノコギリの幼虫の最初(初二齢時)の餌は、ブナ菌床が最も大きく育っています。

1本目のブナ菌糸ビン550cc(現在は500cc)を食べ切った時点で20グラムを超える事があります。

2本目からのマット飼育への切り替え理由は、冒頭の個体で説明した通りです。

ただし、夏の交換を省略しても蛹化しなかったので8ヶ月間のスーパー引っ張り飼育(超ズボラ飼育)になってしまいました(汗)

※2本目で蛹化していたら不全のリスクがあったかもしれません。

無添加虫吉マットは、非常に持ちが良いので、思いっきり固く詰め込んでおくと交換頻度(交換間隔)を伸ばす事が可能です。

ただし、マットの緩みの他に飼育温度によっては劣化するので、安全に羽化させる為に4ヶ月に1回の交換を推奨します。

他にも大型個体が羽化していたのですが日が変わって深夜1時になろうとしていますので次の機会で紹介できればと思っています。


アマミノコギリクワガタの大型個体の2018年終盤の羽化紹介(羽化直後の画像あり)” への3件のコメント

  1. 毎日ホームページ又ブログを拝見し、いろいろと勉強させてもらっております。
    先日アマミノコギリを購入させて頂き、すっかりアマミノコギリの虜になってしまいした。来年は累代していきたいのですが、爆産して同じような環境で育てた場合、産まれてくる個体はけっこう個体差があるものが産まれくるのでしょうか?(体色や顎の形状など)
    傾向などがありましたら、教えて頂けないでしょうか

    • 妄想族様

      コメントありがとうございます。
      確かにアマミノコギリは、迫力があるので大型個体の羽化ラッシュの時期になるとワクワクします。
      アマミノコギリは、天然のメスのみを毎年産卵させており、累代飼育を行なった事がないので断言が出来ませんが個体差が大きいと思われます。
      同じ天然のメスの子供でも形や色がバラバラです。(ノコギリクワガタに限らず、全ての生き物に言える事ですが)

      宜しくお願い致します。

      • お忙しい中、回答して頂きありがとうございます。
        ますます楽しみと妄想が広がります。
        今後とも宜しくお願い致します。

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