こちら福岡県福津市は、朝晩は冷え込みますが日中は、気温が上がり春の訪れを感じます。
今日は、1月22日に私有地の山から掘ってきて繁殖場の19℃前後の場所で飼育している天然のカブトムシの幼虫のエサ交換の様子をお伝えします。
本来、加温飼育の必要がないのですが早く羽化させる為に20から30匹ほど養殖場内で飼育しています。
実は、大型化のカギを握るのが2月です。
※2月は、朝晩が寒いので放置される人も多いですが実際は、初夏の蛹化に向けてラストスパートの準備が既に始まっています。
2月になって寒が緩み始める頃から幼虫は、休眠から目覚め、餌を食べながら本来の体重を徐々に取り戻して行きます。
なので1月下旬に屋外から掘ってきて屋内での飼育を開始しています。
マットの性能実験を兼ねていますので今回、紹介する幼虫は、非売品です。あらかじめご了承下さい。
体重測定結果の前に先ずは、自分たちがやっている餌交換の手順をお伝えします。
こちらは、1月22日にオスの幼虫を3匹入れて1ヶ月が経過した飼育容器です。
使用している飼育用品は、コバエ防止飼育ケース(中)、無添加虫吉幼虫マットです。
※表面が朽ち木の菌糸で真っ白になっていますが問題はないのでご安心ください。
流石に温度が安定している影響で冬眠せずに食べ続けているのでエサの目減りも激しいです。
なお、20℃を大きく上回る温度で飼育すると小型化するので15から19℃の温度の場所で冬眠せずに加齢しない微妙な環境で飼育しています。
交換の手順ですが、フルイを掛けてフンのみを取り除く裏技が存在します。
画像は、園芸用の篩(ふるい)の5ミリの網目の上に飼育ケースの土をひっくり返している様子です。
作業中に出てきた幼虫は、別の場所(入れ物)に一時的に移します。
別の場所に移したら土のフルイ掛けの開始です。
流石に3匹入れていたのでフンの量が「半端ない」です。
フンのデカさも半端ないサイズでした。
フルイを掛け終わったエサ土を容器に戻します。
幼虫は、下の方に居座るので交換前と環境が急激に変化しないようにする工夫です。
※但し、無添加虫吉幼虫マットならではの方法です。
戻したら軽く手で固めます。
※1ヶ月前に比べて約4から5割くらい減っていました。
食いつき抜群です。
減った分だけ新品を上から足して幼虫を戻して終了です。
ここからは、今回の交換で出てきた半端ない体重の個体を紹介します。
約1ヶ月で驚異的な成長でした。
画像を見ると34グラムで普通に大きなオスだと思われるかもしれませんが実はメスです。
にわかに信じられませんが下腹部に雄痕(▼マーク)がありませんので間違いなくメスだと思います。
半端ないメスです。
オスは、全部40グラム台でしたがその中で特に大きかった3匹のみの画像を載せてみました。(41から43グラムが多かったです)
こちらは、45グラムの巨大なオスです。
伸びると電子計りの台からはみ出しそうです。
こちらは、丸まって丸餅の様な雰囲気の巨大なオスの46グラムです。
こちらは、冒頭の手のひらに乗せた画像の巨大なオス47グラムです。
手に乗せた時の重量感も「半端ない」重みでした。
まるで饅頭です(笑)
ギネス級の50グラムまで育って欲しいです。
幼虫は、自分が食べるエサ土の中の菌糸や土壌菌を体内で腸内細菌の力を借りて【糖質】に変えて吸収します。
さらに木屑を分解する土壌性微生物をエサと一緒に食べて【タンパク質】を吸収します。
何もしなくても微生物や土壌菌がナチュラルに増え続ける環境を保つ事で大きく育ちます。
喰い付きが良いエサ土(マット)は、それらのバランスが良いという事が分かります。
パーソナルベストを更新してくれそうなので今後が楽しみです。
画像を見たとき外国のカブトムシの幼虫だろうと思ってしまいました。日本のカブトムシの幼虫なんですね。成虫になったときどんなモンスターになるか楽しみですね。昨今山で見かけるカブトムシが小型化している気がしていますので私もモンスターの誕生を楽しみにしています。
佐藤様
いつもお世話になっております。
私も50グラムに迫る国産カブトの幼虫は、数年ぶりです。
時々突発的に大きくなる血筋がある様にも思います。
確かに昨年の夏は、暖冬や猛暑の影響で75ミリ以上の大型個体の発生が悪かった様に思います。
無事に80ミリオーバーで羽化してくれることを願っています。
今後とも宜しくお願い致します。