5月も大型個体が羽化しているのですがブログと出品のタイミングがなかなか噛み合わず、紹介が出来ずにすみません。
今月は、ノコギリクワガタの仲間の超大型個体が何匹か羽化していましたので紹介したいと思います。(翅が少し柔らかいので未出品です。)
画像は、最新羽化のクロシマノコギリクワガタの超特大70ミリオーバーの大水牛です。(令和最初の70ミリです。)
画像では、なかなか伝わりませんが脚や腹部、アゴなどのパーツが本土産よりも遥かに太く、70ミリ級になると終齢時の体重も16グラムを超えます。
実際にノギスを当てての尺寸の様子です。
現時点で限りなく71ミリに近いパーソナルベストサイズです。
この個体は、下記のエサ交換リレーで羽化させました。
・1本目(2018年3月5日、二齢):クヌギ菌糸ビン550cc(現在はクヌギ遮光タイプ500ccへ仕様変更)
・2本目(2018年7月2日、終齢):無添加虫吉マットボトル850cc(現在は遮光タイプ800ccへ変更)
・3本目(2019年1月15日、終齢):同上
→4月3日に前蛹になっているのを確認したので4本目の交換無し。(5月中旬羽化)
今回も2本目からマットへの切り替えを行い、超引っ張り飼育を行なっております。
マットボトルとは、無添加虫吉幼虫用マットをボトルに超固詰めした虫吉オリジナル商品の事です。
添加剤を一切使わずに発酵させた昆虫マットなので固く詰め込んでも添加マットの様な発酵ガスが発生しないので幼虫に安心です。
加えて持ちが良いので交換頻度を減らせるので幼虫のストレス痩せのリスクを軽減出来ます。
ノコギリクワガタの仲間は、4ヶ月に1回の交換頻度が理想です。
次は、違う種類を紹介します。
こちらの画像は、5月最新羽化のヤクシマノコギリクワガタの69ミリ前後の超特大サイズです。
アゴが太くて湾曲しやすい種類ですが先ほどのクロシマノコギリと異なり、脚や胴体の太さが無く、逆三角形型の体形の傾向があります。
何故かこの種類だけ70ミリオーバーが未だ羽化しません。
ノギスを当てて尺寸した画像です。
現時点で69ミリ前後なのでパーソナルベストを更新していると思います。
昨年の夏に入荷した天然のメスを産卵させて得られた幼虫を育てました。
▼下記のエサ交換リレーで羽化させました。
・1本目(2018年9月1日、二齢):クヌギ菌糸ビン550cc(現在は遮光500cc)
・2本目(2018年12月21日、終齢):無添加虫吉マットボトル850cc(現在は遮光800cc)
→2019年4月11日にサナギになっていたので3本目の交換無し。(5月中旬羽化)
1本目の菌糸ビンを食い上げた時点で既に16グラムになっていたので大型個体の羽化を確信していました。
なお、菌糸から無添加マットへの切り替えの理由は、暴れや劣化による交換頻度の上昇によるストレスを軽減して確実に大きく育てる為です。
無添加だと自然由来の菌類(糖質源)や微生物(タンパク源)のバランスが添加剤の腐敗によって発生する雑菌で壊れないので食い付きが良く、スクスクと大きく育ちます。
マットボトル内の微生物の環境を整える為には、下記のアイテムをお勧めします。
家電量販店やホームセンターでも販売されているサーキュレーターを用いて繁殖場内の空気を循環させるとボトル内の空気が円滑に入れ替わるので良い環境を維持できて幼虫のストレスを軽減できると思います。
虫吉では、空気循環(サーキュレーション)も大型個体を育てる為に重要視しています。
※サーキュレータを複数導入してから明らかに平均サイズ(アベレージ)が上がっているように感じます。
次回は、パーソナルベストを大きく更新したモンスター級の個体が羽化していますのでサーキュレーターを用いた幼虫のストレス軽減テクニックと一緒に紹介したいと思います。