里山のハチ図鑑
里山で見かけることが出来るハチの仲間を紹介したページです。
※このページは、里山の昆虫を紹介する為の図鑑です。
ハチの取り扱いは御座いません。
●ニホンミツバチ
ハチ目 ミツバチ科
大きさ・・・13ミリ前後
活動時期・・・3~11月
北海道、本州、四国、九州
春になるとレンゲ畑や花壇で花から花粉を集める姿を良く見掛ける黒と黄色のシマシマが有るハチ。
また、蜂蜜を作る事(養蜂)でも有名。
移入種で姿形がよく似た『セイヨウミツバチ』と比べて黄色い帯が狭く黒い部分が多いので区別が付きやすい。
働き蜂は、仲間に蜜を作る為の花が有る場所(蜜源)を知らせる為に特殊なダンスの様な動きで距離や方角、角度等の高度な情報を伝える。
養蜂では人工的に木箱に巣を作らせるが自然界では巨木の大きな洞に巣を作る。
天敵のスズメバチが巣に近付くと働き蜂は次々とスズメバチを取り囲み団子状の蜂球を作る。
その中心温度は、スズメバチの致死温度の45~48℃になる。
高温に強いミツバチは温度では死なないが最初に飛びかかったミツバチは刺されたり噛まれたりして犠牲になる。
自分を犠牲にして巣と女王バチを守る。
またミツバチは、他のハチと違って一度刺すと針が腹部(内蔵)と一緒に切れて死んでしまう。
●オオスズメバチ
ハチ目 スズメバチ科
大きさ・・・27~44ミリ
活動時期・・・4~10月
北海道、本州、四国、九州、沖縄
頭がオレンジ色で腹部がオレンジと黒の縞(しま)模様の日本最大の猛毒のハチ。
刺されると命にも危険を及ぼす。
土中や木の根元に何段にも重なる大きな巣を作り「働き蜂」「雄バチ」「女王蜂」の3種類のハチでコロニーが作られる。
夏は雑木林のクヌギ等の樹液、秋なると果実にも集まる。
明け方から夕方迄の明るい時間に活動する事が多く日中の雑木林に入る際は注意が必要。
また、働き蜂は、動く黒い物を目掛けて追いかけて攻撃する習性が有る。(クマ等の野生動物から巣を守る為の条件反射ともいわれている)
上記の習性を考えると昆虫採集時は黒や紺、青などの暗い色の服装や帽子は避け、白や黄色等の明るい色の物をお勧めする。
警戒して攻撃態勢に入った働き蜂は、必ず「カチカチカチ」という音を出して威嚇をする。
その時は慌てて走って逃げると追いかけて来て刺される事が有るので頭に白いタオルを被せてゆっくりと低い姿勢を取り動かずにやり過ごすと良い。(何度も刺された事が有る私の経験談)
昆虫採集時は、スズメバチがいたら危険なので近付かない事が鉄則です。
●クマバチ
ハチ目 ミツバチ科
大きさ・・・20ミリ前後
活動時期・・・3~10月
北海道、本州、四国、九州
春になって花が咲き始める頃から公園や庭、草原等の色々な場所で花に頭を突っ込んで蜜を吸う姿を見掛ける事が出来る丸い体型の日本固有の蜂。
毛深い体をしているので体中花粉まみれになって飛ぶ姿が面白い。
体の色は黒で腹部(お尻の付近)だけ黄色い色の毛が生えている
体の大きさの割りに小さな羽根を必死に動かしているので「ブーン」という大きな音を立てて飛ぶが実はミツバチ同様に大人しい。(オスは針を持たずにメスだけが針を持つ、毒性は弱い)
※地域によっては、『通称:クマバチ=スズメバチ』とされ恐れられるが本家のクマバチは大人しく全くの別物である。