動かない!冬眠?死んでるの?弱ってるの?生きてるの?
クワガタといえば写真の様に威風堂々と威嚇する姿や活発に動き回って決闘を繰り返す姿をイメージしますが
実際は、種類の違いや性格(個体差や個性の様な物)があり決してそうでは無い場合も有ります。
また、気温が下がってくると体温が無い昆虫は徐々に動かなくなって冬眠してしまいます。
そういったクワガタ特有の動きが心配と思われるお客様の為に特にお問い合わせが多い2つの事例の説明をしたいと思います。
まず、最初に紹介するのがクワガタが警戒した時に見せる事がある通称:カメさんポーズです。
メスの警戒時のカメさんポーズ(表) |
メスの警戒時のカメさんポーズ(裏) |
クワガタは、闘争心が強い種類が多いですが人間や天敵の小動物など決して敵わない相手が接近すると
6本の脚全てと触角を折り畳んで網羅に入った亀の様な姿勢を取り死んだ振りをします。
※外敵から脚を守る為という一説も有り、無防備な冬眠中も同様の格好で過ごす事も有ります。
勿論、下記の写真の様にオスも同様です。
オスの警戒時のカメさんポーズ(表) |
オスの警戒時のカメさんポーズ(裏) |
一般的に闘争心が高いとされるオスも死んだ振り=カメさんポーズを普通に取ります。
(冬眠時も同様のポーズを取る事が有ります)
上記の様に動かなくても背筋がピンと真っすぐに伸びて力が入っていれば元気なのでご安心ください。
※触角に軽く触れるとピクピクと動かして反応してくれます。
次に紹介するのは、冬眠時に見せる事がある仮死状態のポーズです。
メスの冬眠時の仮死状態のポーズ(裏) |
オスの冬眠時の仮死状態のポーズ(裏) |
上の2枚の写真の様に寒くなると脚を力なく伸ばして殆ど動かなくなる(グタグタに見える)事が有りますが実際は冬眠中で元気にしています。
冬眠中でピクリとも動かないクワガタでも爪がチクチクと指や皮膚に引っ掛かる様であれば元気な証拠です。
※死んでいると腐敗してカビや強い死臭(腐敗臭)がするので爪の鋭さと合わせて確認すると見分けが簡単です。
冬眠中は、急激に温度を上げない様に注意してください。(急な温度差はマヒや衰弱の原因になります)
クワガタは、カブトムシと動きが異なり『動かない=死んでいる(衰弱している)』という訳では御座いません。
間違った認識で外来種(移入種)などを野外に放してしまう事が無い様に十分にご注意ください。
(帰化すると将来的に生態系が壊れてしまう恐れが有ります)