クワガタの成虫に寄生してブラシで擦ったり、水で洗ったりしても直ぐに発生してしまう厄介なダニの落とし方を紹介します。
ここで説明するダニは、マットや木屑を分解するミジンコの様な微生物では無く、写真の様に身体、表皮に直接付着(寄生)するコナダニまたは、コナヒョウヒダニの仲間を指します。
これらのダニが発生した場合、同居飼育、マットやエサの使い回しで別の個体にも移ってしまうので注意が必要です。
無理に洗ったりブラシでゴシゴシ擦ってしまうと弱ってしまう恐れが有る事と直ぐに再発してしまうので虫吉がお勧めするダニ取りマットを使った落とし方を紹介してみます。
(ヤラセだと思われてはいけませんので上の写真のダニまみれの天然のコクワを実際に使ってみました)
ダニを確実に落とす為には、上の写真の様に1匹ずつ個別にコバエ防止ケース(ミニ)(仕切り板は使わないでください)にダニ取りマットを3から5センチほどの深さに入れて飼育する必要が有ります。
その際、エサ皿や止まり木、落ち葉などの障害物を入れてしまうと折角落ちたダニが避難してしまうのでフィルムを剥がした昆虫ゼリーを直接入れて与えるだけにします。
またダニは、乾燥状態を嫌いますので絶対に加水や霧吹きはしないでください。(濡れるとダニ落としの効力が落ちます)
◆お勧めテクニック!(お客様からご報告いただいたテクニックです)
ヒョウヒダニは、ダニ取りマットを非常に嫌がり、早ければ数時間後にはダニが右往左往の状態で動き回りダニ取りマットが接触しない部位に移動し始めます。
そこで時間がある時で構いませんので身体の上からダニ取りマットを掛けて完全に埋め込むと効果的です。
↑↑↑軽く上に被せるだけでもOK!
ダニは早ければ数日から1週間でドンドン減って行き遅くても1ヶ月後には、写真の様に完全にいなくなります。
※正真正銘、最初の写真の個体の1週間後の姿です。
ダニ取りマットは、水を含んで茶色っぽくなると効力が落ちますので湿ってきたらコマメに交換して完全に落ちるまで根気強く繰り返すのがポイントです。
ダニがいなくなったら必ず適切な大きさの飼育容器で通常の飼育環境に戻してください。(乾燥状態が長く続くと良くありません)
クワガタに付着するダニは、マダニとは別種で人体に影響は御座いません。
なお、昆虫に付着したダニが原因で人間が病気になった報告例は御座いません。
なお、当店で販売している天然採集品は、全てダニを落として販売致しておりますのでご安心ください。
当店では販売しておりませんが外国産の輸入昆虫には、日本には存在しないダニなどの寄生虫だけではなく、目に見えない未知の微生物が沢山付着している可能性が有ります。
また同時に外国産のダニなどの寄生虫には日本には存在しないウィルスなどの細菌やバクテリア、病原体がいる可能性も懸念されています。
これらの微生物を野外に放すと日本の生態系に悪影響が及ぶ可能性を国の環境省や大学などの研究機関が懸念しています。
※実際に日本の昆虫に寄生して殻を溶かす外国産のイトダニの他に病原体も確認されています。
(平べったく硬い体で0.5から1ミリ前後の大きさで赤いクモの様な姿をして昆虫の体に食い込み糸を吐くダニなど)
外国産の昆虫を飼育されている場合は、使用したマットや産卵木、止まり木、エサ皿を使い回したり野外に捨てないでください。
必ずビニール袋に入れて口をしっかり縛って区市町村指定の回収ゴミとして廃棄してください。
環境を守る為、お手数をお掛けしますがご協力お願い致します。
このページで紹介した飼育用品は、ホームページ内で好評販売中です。