クワガタの成虫飼育でよく頂くご質問と回答を紹介したコーナーです。
◆飼育環境に関する質問◆
◆エサに関する質問◆
◆昆虫マットに関する質問◆
Q-幼虫飼育や産卵で使った物を成虫に使い回しても大丈夫ですか?
◆動きや特性に関する質問◆
◆越冬に関する質問◆
◆産卵(繁殖)に関する質問◆
◆寿命や長期飼育に関する質問◆
◆ダニやコバエに関する事やその他の質問◆
A、飼育用品さえ揃えれば直ぐに飼育が可能です。
先ず必要な物は、飼育ケース、昆虫マット、ゼリー、止まり木、エサ皿です。
初めての方は、飼育用品フル装備セットが便利です。
A、力がが強く飛行する事もあるので脱走を防止する為、専用のフタ付き飼育ケースが最適です。
大中小と様々なサイズがございますので適した物を選ぶと良いです。
A、まず、日常の世話で一番大切な事はエサの確認です。
昆虫ゼリーが無くなっていたり、少なくなっていたら新しい物と交換してあげてください。
あとは、マットが乾燥しないように霧吹きなどで定期的に保湿してあげる事をお勧めします。
A、オオクワなど越冬して複数年の寿命を持つ種類は年中飼育が可能です。
一般的に見た目が黒くて平べったい種類は寿命が長い傾向があります。
A、日本に生息する複数年の寿命を持つ種類であれば基本的に真冬の温度管理の必要は御座いません。
離島産の種類も氷点下(出来れば5℃)を下回らない環境であれば越冬も可能です。
※新成虫のノコギリ、ミヤマも餌を食べ始めていなければ低温で冬眠します。
A、クワガタは、暑さに弱く、寒さに強い昆虫です。
真夏は、30℃を超えると死んでしまうので冷房を効かせた25から28℃の環境をお勧めします。
冬場は、5℃前後で越冬可能な種類が殆どです。
A、冷蔵庫やストーブなどを用いた極端な温度変化を与えると死んでしまいますので絶対に避けてください。
A、直射日光に弱いので室内の日が当たらない涼しい所で飼育してください。
夏の猛暑日の時はエアコンが効いた部屋をお勧めします。
夜行性なので夜は暗くて静かな所に置いてビックリさせない様にしてあげましょう。
A、基本的に気性が荒く縄張り意識が強いので1つの飼育容器で飼えるのは1ペアのみです。
オスを複数入れると喧嘩をして傷つけ合うので避けてください。
※オスがメスを挟んで殺してしまう事もありますので繁殖させない場合は別々の飼育をお勧めします。
A、違う種類を一緒に飼育してしまうと喧嘩をして殺し合ったり、種類によっては交雑を起こしてしまうので避けてください。
面倒でも種類別もしくは1匹ずつ管理する必要があります。
A、雌雄の同居が可能な種類もいますが、基本的に攻撃性が強いので長く一緒に飼育していると挟まれ事故が発生しやすくなります。
大切に飼育するためには別々の飼育をお勧めします。
A、アゴの挟む力が最強クラスで縄張り意識と攻撃性も強い特徴があります。
狭い飼育容器内では、思わずメスを挟んで殺してしまう事が多いです。
A、繁殖品(新成虫)は、寿命が長く長期飼育に向いています。
但し、成熟までに時間が必要な場合もあり、直ぐの繁殖が厳しい事もございます。
オオクワやヒラタなどの複数年の寿命を持つ種類は、適切な飼育環境であれば1年で死んでしまう事がありません
天然個体は、動きも活発で直ぐの繁殖も可能です。
但し、厳しい自然界で消耗している事も多く、寿命に関しては個体差が大きいです。
勿論、越冬可能な種類もいます。
A、飼育下の昆虫には、近親交配の回数を示す為に累代と呼ばれる記号と数字の組み合わせが表記される事が多いです。
記号や数字は、寿命や品質を現す物ではないのでご安心ください。
A、自然界の樹液に近い成分の昆虫ゼリーという物を与えます。
国産品は、性能が高く長期飼育や繁殖に欠かせない存在になっています。
A、主な理由として下記の事が考えられます。
1、羽化して間もない新成虫:成熟して活動するまで慌てずに待ってください。
2、気温が低くなった為:気温が低いと休眠(冬眠)状態になりますが問題は御座いません。
A、クワガタは、羽化して活動を開始するまでの期間が長く、自然界では越冬後に活動する物もいます。
長い休眠でも体内に栄養分を蓄えています。
A、消費期限は、カップのフィルムのフタを剥がした状態で約3~5日、剥がさない状態(未開封)で約1年程です。
但し30℃を大幅に越える高温や直射日光が当たる場所で保管すると中身が緩くなったり液状化してしまう事がありますのでご注意ください。
使い切れなかった昆虫ゼリーは冬場は常温管理でも構いませんが、暑い時期は冷蔵庫での保管をお勧めします。
消費期限は目安であり、品質に異常が無ければ与えていただいて大丈夫です。
A、昆虫マットは、乾燥から身を守ったり、休眠や産卵などに欠かせない大切な物です。
容器のサイズにもよりますが深さは、5から15センチに保ってください。
A、昆虫は、乾燥に弱いのでマットが乾燥したら霧吹きが必要です。
水分は、強く握ると固まって、水がしみ出して来ない程度がベストです。
ジュッという音がして水が出て来る様でしたら多過ぎです。
当店が販売している昆虫マットは水分調整済みなので開封後に直ぐに使用可能です。
A、マットの交換タイミングは、昆虫ゼリーの水分や排泄物で水っぽくなったり、泥状になった時です。
不衛生な環境で飼育するとコバエやダニ等の雑虫が発生しやすくなるので注意が必要です。
汚れた時の他、冬眠前(11月頃)と越冬後の春にそれぞれ交換すると清潔です。
A、マットに潜ったままになる時は下記の事が考えられます。
・夜行性なので日中と明るい環境の場合、隠れてしまいます。
・羽化して未成熟の個体と気温が低い時は、休眠のために潜ってしまいます。
★メスは子孫を残す為、体力の消耗を抑える必要があるのでオスの様に活発に動き回る事がありません。
※クワガタやカブトムシのメスが大アゴやツノという武器を持たないのは、喧嘩による体力の消耗を抑える為です。
クワガタのメスの場合、武器が無いので慎重な性格で警戒心も強く、体も小さいという産卵に最も効率が良い姿や性質を進化の過程で獲得しています。
この様に産卵に向けての体力温存の為、潜ったままになりやすく、体力を消耗していない時は餌を食べない事が多い傾向があります。
A、飼育中にマットから時々出て来る「白いカビ状の物」の多くは、原材料の朽ち木のシイタケなどの食用のタケ菌の菌糸が張っただけなので飼育や人体への影響は御座いません。
A、マットの中には、沢山の菌糸や土壌性の微生物が住んでいます。
それらが絶えず、オガクズを分解していますので余った分は、3から4ヶ月で使い切ってください。
A、マットの使いまわしで死んでしまう事はありませんが不衛生になるのでお勧めしません。
ダニや線虫、コバエなどの大量発生の原因になる事もあります。
A、越冬中のマットの交換は基本的には大丈夫です。
※急激な高温は、昆虫に負担がかかるので温度差が無い場所で行ってください。
A、木に止まって生活をする昆虫なので地上を歩くのが苦手です。
なので飼育容器内には、必ず止まり木や落ち葉を入れてあげてください。
A、余り動かない理由として、羽化して間も無い活動前の個体、気温が低い時(冬眠中)、防御姿勢(死にまね)をしている時、などが挙げられます。
上記の場合は、実際は元気なので慌てて廃棄しないでください。
A、大アゴの挟む力が強いので、なかなか離してくれない事があります。
無理に引っ張らずにバケツに水を汲んで浸け込んでください。
不思議と直ぐに離してくれます。
A、夜行性の昆虫なので夜になると活動を開始して動き回ります。
また、月明かりに似た特定の光に集まる習性(走光性)の昆虫なので一部の家電の光に反応して動き回る事も御座います。
A、オオクワなどの平べったい姿をした種類は、狭い隙間に器用に入り込んで隠れます。
止まり木などの下に逆さまになっていても当の虫たちは隠れているつもりなので特に問題はありません。
A、クワガタは、夏場に活動する昆虫ですが、実際は寒さに強いです。
長く飼育するためには、秋から春は暖房器具の影響が無い場所で冬眠させる事をお勧めします。
A、オオクワ、ヒラタの仲間などは、複数年の寿命を持っているので冬眠します。
また新成虫のミヤマやノコギリの仲間もエサを食べ始めていなければ越冬します。
真冬は暖房の影響が無い室内の寒い場所をお勧めします。
A、冬眠中でも飼育下の場合は、エサを食べる事があります。
特に気温が15℃を超える環境の場合は、小まめにエサの減り具合を観察する必要があります。
冬眠中のエサの食べ残しは、1週間に1回の交換をお勧めします。
※但し、1週間に1回の間隔は、加温せずに常温の環境のみの条件ですなのでお間違いの無い様にお願いします。
★越冬中のエサやりには、16g昆虫ゼリーを真っ二つに出来るゼリースプリッターがあると便利で経済的です!
A、クワガタは10℃以下で完全に冬眠します。
冬でも13から15℃前後の環境で動き回ったりエサを食べる事が確認されています。
A、産卵は、誰にでも簡単に出来ますので夏にお子様と一緒に楽しむ事も可能です。
詳しい方法は、下記にて説明しております。
■ミヤマの方法>>
A、昆虫にも繁殖に適した環境や季節があります。
自然界の個体が活動する5から8月が最適です。
※気温が22から25℃に達しなければ厳しい場合もあります。
あとは、メスのコンディション(成熟具合、老化、産卵過多)にも大きく左右されます。
飼育中に湿気を帯びた朽ち木やエサ皿にカビが発生する事がございますが飼育上の問題は御座いません。
数週間経過すると目立たなくなる事も御座います。
A、カビの胞子は、私達が生活している空気中に普通に浮遊しているので、完全に防ぐ事は不可能です。
産卵木の加水時間を短くしたり、飼育容器内を水っぽくしない等の工夫で多少は、軽減できるかもしれません。
A、産卵木は水に浸ける前の乾燥した状態(未使用、未開封)でしたら何年も長期保存も可能です。
ただし高温多湿な場所に保管しているとカビてしまう可能性が有るので注意してください。
勿論、飼育や人体への影響は御座いません
その前に産卵木がバラバラになり始めたら、先にメスのみを別のケースに取り出しておくと良いです。
割り出しは、マイナスドライバーを使って少しずつ丁寧に行なって行きます。
A、産卵に成功すると幼虫がケースの底や側面から見える事があります。
大きさが1センチ以上の幼虫が複数見えていたら、容器を慎重にひっくり返して割り出し(採取)してください。
A、寿命や飼育可能な期間は、飼育環境、温度、繁殖品か天然採集品など個体差で大きく左右されますので断言ができません。
一般的な参考寿命を簡単に記載しておきます。
・オオクワ・・・羽化後3~5年程(最長で7年の記録があります)
ヒラタ・・・羽化後2~3年(4年生きた報告例もあります。)
コクワ・・・羽化後2~3年(4年以上生きた報告例も御座います。)
ノコギリ・・・羽化後1年前後(アマミノコギリが2年以上生きた例もあります)
ミヤマ・・羽化後1年前後(飼育下では天然採集品の越年例も多いです。)
A、統計的に少しでも長く飼育する為のポイントを紹介します。
広めのケースで単独(1匹ずつ)の飼育。
夏は冷房で20から22℃、冬場は寒い場所で冬眠
十分な量のマットを敷いて転倒防止の止まり木や落ち葉を使用
国産の昆虫ゼリーを用い、エサ切れには注意。
過ごしやすい快適な環境を作ってあげる事が長寿の秘訣です。
A、飼育ケース内の土や木の上を動いている丸いダニの様な生物は、枯れ木などの有機物を分解する腐葉土性のダニです。
朽ち木内に普通に生息しているミジンコの様な存在なので飼育に問題はありません。
A、クワガタに付着している事があるヒョウヒダニの仲間は、飼育に害が無いと言われています。
但し、気になる場合は、ダニ取りマットを入れた飼育ケースで1匹ずつ飼育してください。
見る見る減って行きます。
A、昆虫に付着するダニで人体に影響が出た報告例は御座いません。
昆虫のダニは、マダニと全く異なる種類で人体に寄生したり、感染する病原体も持っておりませんのでご安心ください。
A、飼育中に発生しやすいコバエには大きく分けて2種類がいます。
・昆虫ゼリーに集まって来る薄茶色の「ショウジョウバエ」
・朽ち木制の昆虫マットに集まって来る小型で黒い「キノコバエ」
大量発生しやすいのでコバエ防止ケース、ココナッツやダニ取り用マットを用いて軽減させると良いです。
A、同じサイズのケースを立てた状態で重ねておくとピッタリとくっ付いて抜けなくなったり最悪の場合は割れてしまう事が有ります。
保管の際は間に新聞紙を挟んだり、スーパーのレジ袋に1個ずつ入れた状態で重ねると簡単に抜けるのでオススメです。
※ただし重ねる時は押さえ付けないでください。割れたり食い込んで抜けなくなってしまいます。